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Windows HolographicヘッドセットとViveやRiftは共存できる

2017/03/03 17:02

    Microsoftが、Windows Holographicに対応するヘッドセットの販売を促進するためにViveやRiftを使えなくするかもしれない。そんな考え過ぎな心配は、当然のように否定された。Microsoftにとっても、あえてブロックするメリットはあまり無いはずだ。

    Windows Holographicヘッドセット

    GDC 2017で、UploadVRがMicrosoftのテクニカルフェローであるAlex Kipmanにインタビューを行った。そのインタビューで、MicrosoftはWindows Holographic対応のヘッドセットが登場してからも引き続きViveやRiftといったヘッドセットのサポートを続けていく方針であることが確認できた。

    非Windows Holographicヘッドセットユーザの不安

    不安そうな男性

    Microsoftは今年2017年の後半に、パートナー企業がWindows Holographic技術を採用して開発したヘッドセットを市場に出すと言われている。ヘッドセットの開発はLenovoやAcerのような複数のPCメーカーが行っており、Lenovo製ヘッドセットの価格は300ドルとされる。大幅に値下げされたばかりのRift(Touch込みで約600ドル)と比べてもまだ価格面で勝っており、情報通りに300ドルで登場すれば調子よく滑り出すのではないかと想像できる。

    Microsoftと提携したパートナーがWindows Holographicに対応したヘッドセットを発売するとなると、気になるのがWindows Holographicに対応していないヘッドセットの扱いである。ViveやRiftのようなヘッドセットがWindows搭載のPCで使えなくなるのではないか……UploadVRがKipmanに確認してくれたが、やはりそんなことはなさそうである。

    Kipmanの答え

    握手

    Windows Holographicヘッドセットの販売を促進するために、Windowsが現在他社から販売されている二種類のヘッドセットを使えなくするのではないか、という懸念をぶつけられたKipmanは「ばかげている」と否定した。

    「FacebookとValveは素晴らしいパートナーです。SteamはWindowsシステムで利用できるプラットフォームであり、SteamにとってもWindowsは彼らを成功へと導くシステムです。Windows Updateによって、Windows上で成功しているパートナーをブロックすることはあり得ません。もしそんな計画があったとしても、顧客はどういった反応をするでしょうか? 我々は、顧客の意見を取り入れる企業です」

    当然ながら、ViveやRiftのユーザはWindows Holographic対応のヘッドセットが登場してからもそれぞれのアプリをWindows上で実行できるようだ。ただし、ViveやRiftがプラットフォームを完全にサポートし、Windows Holographicを採用したヘッドセットで利用できるのと全く同じアプリを利用できるかどうかは不明なままである。

    この点については実際に登場してみないと分からないかもしれない。トラッキングの方式が違う以上、対応できないアプリが出てきたとしてもおかしくはない。

    Kipmanは、HTCとOculusがMicrosoftと協力してデバイスにサポートを統合することを歓迎するという。しかし、この2つのヘッドセットはMicrosoftのパートナー企業が作った他のヘッドセットとは異なる特徴を持っている。

    それは、インサイド・アウトのトラッキングシステムの代わりにアウトサイド・インのトラッキングシステムを採用していることだ。このことがOSにとって問題となるのかどうかは明らかになっていない。

     

    Windows Holographicヘッドセットは、今年のホリデーシーズンに向けて発売が予定されている。動作には、ベースとなるPCが必要だ。

    来年には、Project ScorpioにもMRコンテンツが登場するとされている。だが、発売されるヘッドセットがこのゲームコンソールにも対応するのかどうかは明かされていない。

    現時点ではっきりしているのは、MicrosoftがWindows Holographic非対応のヘッドセットを利用できなくするような強引なプランを立てていないということくらいである。ValveはSteamOSを独自に作っており、SteamVRにLinuxサポートを追加する動きも進んでいる。

    それでも、ViveやRiftは完全ではないまでもWindowsPCに依存している。これらのヘッドセットは、比較的利用者の多いOS Xにさえ対応していないのだ。

    この状況でMicrosoftがこれらのヘッドセットを自社のOSから排除するメリットは小さい。Kipmanの言うように、ユーザに不満を持たせてしまう結果になると考えられる。Windowsという基盤が揺るがない限り、あえてMicrosoftが他のヘッドセットメーカーに戦いを仕掛ける必要はないのではないだろうか。

    Kipmanの回答を信じるなら、2017年も安心してWindowsで好きなヘッドセットを利用できそうだ。

     

    参照元サイト名:UploadVR
    URL:https://uploadvr.com/microsoft-windows-holographic-will-not-block-rift-vive/

         

         

    ohiwa


    ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。