2023年にリリース?HTC VIVEの次世代VRゴーグルのリーク情報!
2022/11/19 18:00
HTCは最近になって新しいVRゴーグルの開発を進めていることを匂わせています。
今回XRハードウェアアナリストのBrad Lynch氏が、HTC VIVEシリーズの最新モデルとなるVRゴーグルの情報を入手したという動画を公開しました。
2023年1月に開催される「CES 2023」でこの最新VRゴーグルを発表する可能性があるとのことです。
入手した写真をもとに3Dデザインを作成
今回最新VRゴーグルの情報を収集するにあたって、Lynch氏はVR業界、特にサプライチェーンの関係者に接触し、情報やVRゴーグルの写真を入手したとしています。
入手した白黒の写真をもとに、たびたび協力を得ている3DデザイナーのMarcus Kane氏がVRゴーグルのデザインをレンダリングしました。
なお、リークされた写真は全方向のものがなかったので、ある程度Kane氏による予想が混じったデザインとなっているとのことです。
Lynch氏はいまだ名前がない新型VRゴーグルのことを「Flowcus」と呼んでいます。
その由来は、
・VIVE Flowのようなコンパクトデザイン
・VIVE Focus3のような高クオリティ
の2つを両立しているためです。
コンパクトサイズで高性能なVRゴーグル
画像:VR Scout
確かに3Dレンダリングされたデザインは、HTCのスマホ用メガネ型VRゴーグルVIVE Flowによく似ています。
Lynch氏によると「Flowcus」は光学系にパンケーキレンズを採用することでコンパクトなデザインを実現しました。
ただし、スマホと接続して使うVIVE Flowとは異なり、VIVE Focus3のように高性能な6DoFのスタンドアロンVRゴーグルとなっているようです。
VIVE Flowが接続したスマホをコントローラーとして使用するのに対し、「Flowcus」ではVIVE Focus3のモーションコントローラーが使われます。
情報提供者によると、「Flowcus」は、高い性能を実現するためにMeta Quest2やVIVE Focus3などで使われる「Snapdragon XR2 Gen 1」よりも『はるかに高速』なチップセットを採用しているようです。
何が使われているかまでは確認できなかったとしていますが、発表が近々予想されている「Snapdragon XR2 Gen 2」が最有力とされています。
カラーパススルーと視度調整が可能
画像:VR Scout
Lynch氏はより詳細な「Flowcus」の性能に関する情報も掴んでいます。
最大120hzで動作する片目1920×1920のディスプレイが採用されているほか、
・4つの白黒トラッキングカメラ
・Pico 4と同様の1つのRGBパススルー・カメラ
が搭載されており、カラーパススルー機能が利用可能です。
また、物理的なIPD調整とVIVE Flowのような視度調整機能により、メガネやコンタクトレンズをつけずにVR体験ができるようになっています。
さらに、Lynch氏の説明するところによると、VRゴーグルの後ろ半分、別名「クレードル」を取り外すことで、いわゆる「メガネモード」に入ることができるそうです。
メガネモードではPCなどの他の電源にUSB-Cケーブルで接続することができるとされています。
クレードルを取り外した状態ではツル部分を折りたたんで簡単に収納することができるとのことです
発売は2023年初頭と予想
実際に「Flowcus」が発売されるとして、気になるのは発売時期と価格です。
Lynch氏によると、HTCは2023年初頭に消費者向けの価格でリリース予定であると主張しています。
HTCでは「消費者向けの製品」とされているVRゴーグルでも、ライバルのMetaやPicoのものと比べると高額になる傾向にあります。
なお、情報提供者は1,000ドル未満になるだろうと語っているようです。
まとめ
HTCの次世代VRゴーグルのリーク情報が登場しました。
このリーク情報を公開したBrad Lynch氏はQuest Proのリーク情報でも知られており、一定の信憑性があると思われます。
これまでのVRゴーグルとは異なり、メガネ型のスタンドアロンVRゴーグルとなっており非常に使い勝手が良さそうです。
VRゴーグルの大きさ・重さが普及を妨げる最大の要因となっていたので、この問題が解消されているのは大きなメリットとなります。
また、チップセットにはSnapdragonの最新モデルが採用されていると見られ、いよいよVRゴーグルも新時代が到来しつつあるのではないでしょうか。
HTCの「Flowcus」が、2023年の「CES 2023」の目玉となりそうですね。
筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。