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VIVE Pro2とは?HTCの最新高性能VRゴーグルを詳しく紹介

HTC社のVRゴーグルブランド「VIVE」シリーズは高性能なVRゴーグルが数多くあります。

その中でも特に、最高レベルの性能を持つのが「VIVE Pro2」です。

最高レベルというだけあって、高いクオリティのVR体験が楽しめます。

この記事ではVIVE Pro2の特徴やどんな体験ができるのかについて詳しく紹介します。



VIVE Pro2とは?

VIVE Pro2とは?

VIVE Pro2はHTCからリリースされている高性能PC用VRゴーグルです。

HTCが展開するVRゴーグルブランド「VIVE」シリーズのフラッグシップモデルVIVE Proの最新機にあたります。

「世界最高レベルのVR体験ができる」

といわれた初代VIVE Proよりも

  • ・画質
  • ・音質
  • ・装着感

が向上し、さらに高品質なVR空間を楽しむことが可能です。

2021年10月には便利なフルキットが発売開始!

2021年10月には便利なフルキットが発売開始!

2021年5月のリリース以来VIVE Pro2は本体が単独で販売されており、その他必要なものは別売となっています。

VR初心者にとってはVIVE Pro2の購入のハードルが高いということが指摘されていました。

そこで、同年10月15日からVIVE Pro2でのVRプレイに必要な

  • ・VIVE Pro2本体
  • ・ベースステーション2.0
  • ・VIVEコントローラー(2018年)

3アイテムをまとめた「VIVE Pro2フルキット」が登場しました。

このフルキットには数百タイトル以上の人気VRゲームとアプリが遊び放題になる、

VIVEPORTインフィニティのサブスクリプション・メンバーシップ

が合計14ヶ月分プレゼントされる特典もついています。

そのため、VIVE Pro2をフル活用してVR体験を最大限楽しむことが可能です。

関連記事:VR HMD「VIVE Pro 2フルキット」予約販売受付中!特典付きで10/14まで

VIVE Pro2の特徴

VIVE Pro2の特徴

VIVE Pro2には

  1. 業界最高クラスのグラフィック性能
  2. リアルな音響
  3. 利用しやすいデザイン
  4. 正確なトラッキング

という4つの特徴があります。

1つずつ詳しく見ていきましょう。

1.最高レベルの5K解像度

最高レベルの5K解像度

VIVE Pro2の最大の特徴といえるのが

・5K解像度(両眼4,896 x 2,448 ピクセル)

というグラフィック性能です。

初代VIVE Proよりも高性能なだけではなく、

  • ・VIVE Pro:2,880×1,600
  • ・Valve Index:2,880×1,600
  • ・Oculus Quest2:1,832×1,920

というようにHTC以外の主要VRゴーグルの中でも最高レベルの高画質を実現しています。

多くのVRゴーグルで起こる、いわゆるスクリーンドア効果という視界に網目模様が見えてしまう現象も起こりません。

そのため、これまではぼやけて見えなかったVR空間の小道具の文字などもはっきり読み取れるくらい、VRの世界をくっきりハッキリ見ることができるようになります。

解像度以外にも

  • ・最大120Hzのリフレッシュレート
  • ・最高120度の視野角

となっているのも注目です。

単に映像がクリアで綺麗なだけでなく動きも滑らかで自然に近い見え方を実現することができます。

2.ハイレゾ再生に対応の超クリアなオーディオ

ハイレゾ再生に対応の超クリアなオーディオ

先代VIVE Proと同様にVIVE Pro2はハイレゾ再生に対応したヘッドホンを搭載しているのも特徴です。

通常の音源よりも多い情報量の音を表現するハイレゾ音源は、これまでになかったディテールやニュアンスで音を聞くことができます。

VRのクオリティとリアリティにとって映像の次に重要なのが音です。

そのため、デジタル音源でありながら自然に近い聞こえ方のリアリティの高いVR体験ができます。

例えば、FPSゲームやホラーゲームでは自分に近づいてくるモノを方向と距離感を音で正確に把握できるようになるというメリットがあります。

3.人間工学に基づいた設計で快適に利用可能

人間工学に基づいた設計で快適に利用可能

VRゴーグルを利用していて常につきまとうのが重量の問題です。

VIVE Pro2は約830gとなっており、約770gの初代VIVE Proよりも重くなっています。

そこで、重量が増しても快適に利用できるようにVIVE Pro2では設計に工夫が施されました。

人間工学に基づいた設計により重量がかかる位置を分散したり、重心の位置を見直すことで、重さによるストレスを極力感じさせない設計にしています。

他のVRゴーグルと比較すると重めの重量でありながら、前に引っ張られるような感覚なく利用することが可能です。

さらに顔面や後頭部と接する部分にはクッション性を高めることで快適に装着できるようになっています。

そのため、長く利用していても大きな負荷や疲労感を感じることがないのが特徴です。

4.外部センサーを使った正確なトラッキング

外部センサーを使った正確なトラッキング

VIVE Pro2は初代VIVE Proと同じようにSteamVRベースステーションに対応しています。

最大10m×10mまでトラッキングスペースを拡大することができるため、どんなに動き回ってもプレイエリア外に出ることはないはずです。

また、VRゴーグル(頭部)の上下運動も正確に追跡することができるので、屈んだりしゃがんだりといった動作もVR空間の動きに反映できます。

そのため、VR空間でかなり自由度の高い動きをすることが可能です。

VIVE Pro2で出来ること

VIVER Pro2で出来ること

VIVE Pro2は

  • ・VIVEPORT
  • ・Steam

の2つのアプリストアに対応しています。

いずれのストアも数多くのVRゲームやVRアプリをダウンロードすることが可能です。

では、実際にどのような体験ができるのかチェックしていきましょう。

VRゲーム

VRゲーム

VIVE Pro2の

  • ・5K解像度
  • ・最大120Hzのリフレッシュレート
  • ・最高120度の視野角

というグラフィック性能はVRゲームの世界を細部に至るまで現実の同じような見え方で体験することを可能にします。

例えば、VIVE Pro2のサンプル体験にも使われた「The Blu」では、

  • ・本当に深海にいるような冷たい水の感覚
  • ・魚やクラゲの柔らかい質感

を視覚的に体験可能です。

>>The Blu:Whale Encounter[VIVEPORT]

また、動きを遅延なく正確にトラッキングしてくれるため、「Onward」のような反応速度が要求されるマルチプレイFPSでも仲間と快適にプレイすることができます。

>>Onward[Steam]

VR SNS

VIVE Pro2では「VRChat」などのVRSNSを楽しむこともできます。

アバターを使うことで、世界中のユーザーと仮想空間で顔を合わせて会話しているような臨場感あるやりとりが可能です。

解像度が高く色にじみのないVIVE Pro2のディスプレイでは

  • ・アバター
  • ・ワールド

を表現するためのポリゴン数も多く、より創造性豊かな世界観でのVRソーシャル体験が楽しめます。

また、VIVE Pro2はVIVEフェイシャルトラッカーに対応しているので、リアルな表情とリアルな口の動きをキャプチャしてアバターに反映させることも可能です。

画像:VIVEフェイシャルトラッカー

利用するVR SNSアプリ次第ではありますが、表情の変化のあるやりとりができるようになるので、より人間的なコミュニケーションができるようになります。

VR動画

VIVE Pro2の高度なグラフィック性能はゲームだけではなく、VR動画・360度動画の視聴でも大きなメリットです。

これまでのVRゴーグルでもVR動画の世界に入り込む体験ができましたが、どこか世界の見え方に違和感を感じることがありました。

その点、VIVE Pro2では違和感を感じさせるような現実と動画との見え方の差がないのが特徴です。

VIVE Pro2では

  • ・YouTube VR
  • ・DMM VR
  • ・360channel

などのVR動画サイトを利用することができます。

  • アニメ
  • ・アニマル
  • ・アイドル
  • ・トラベル

など様々なジャンルのVR動画を本当に自分がその世界の一員になったような気分で楽しめます。

VRアート

VRアート

画像:VIVE Arts

VRアートジャンルでもVIVE Pro2は

  • ・色にじみのない高性能ディスプレイ
  • ・手の動きを正確に追跡するトラッキング性能

は自分の創造性を思った通りに仮想空間で現実化させることも可能です。

Tilt Brush[Steam]

Gravity Sketch[Steam]

といったアプリを使うことでVRアートを楽しめます。

また、VIVE Pro2の5K解像度は自分以外のVRアーティストの作品を鑑賞する際にも最適です。

細部まではっきりと表現することができるため、アーティストが拘ったディテールもしっかりと見ることができます。

VIVEPORTを通してVRアートの展示イベントが開催されるようになっており、2021年9月には第1弾として「キャットアート」展覧会が実施されました。

関連記事:猫派の皆さん集まれ!VIVEPORTで「キャットアート」バーチャル展示会が開催!

ビジネスでも活用可能!

ビジネスでも活用可能!

画像:VIVE Business

VIVE Pro2は基本的にエンタープライズ向けに展開されています。

そのため、事業にVRを導入するのにVIVE Pro2はピッタリのVRゴーグルです。

VIVEシリーズのビジネスに特化したプラットフォーム「VIVE BUSINESS」を利用することで、

  • ・リモートミーティング
  • ・製品のデザイン確認
  • ・社員の研修や訓練
  • ・社内・店舗の見学

といったことにVRを導入するためのツールが使えるようになります。



VIVE Pro2を楽しむには?

VIVE Pro2を楽しむには?

次にVIVE Pro2を楽しむために

  • 必要なもの
  • 手順

について見ていきましょう。

VIVE Pro2を楽しむために必要なもの

VIVE Pro2を楽しむために必要なもの

VIVE Pro2を動作させるためには

  • ・VIVE Pro2本体
  • ・コントローラー
  • ・ベースステーション
  • ・ケーブル
  • ・PC

が必要となります。

このうちPCに関しては要注意です。

通常のPCでは高度な映像処理が要求されるVRコンテンツではスペック不足になってしまいます。

映像処理を担うグラフィックボードを搭載したゲーミングPCやクリエイター用PCがおすすめです。

どのようなPCがVRをプレイできるかについては、「VRに適している」という意味の『VR Ready』認証の有無が目安となります。

画像:VIVE Ready

VIVE Pro2の初期設定

VIVE Pro2の初期設定

次にVIVE Pro2を初めて動作させる際の手順を見ていきましょう。

手順①VIVEソフトウェアをインストール

最初に公式ページからVIVEソフトウェアをPCにダウンロードします。

ダウンロードしたらセットアップファイルを実行して、ソフトウェアをインストール。

ハードウェアの設定画面が表示されたら、画面の指示に従って以下のように設定を行なっていきます。

手順②ベースステーション2.0を設定

2つのベースステーションを5m離して設置します。

このときベースステーションは頭の高さよりも上、可能であれば床から3メートル以上の高さに設置することが推奨されています。

さらにベースステーションを25度〜35度の角度に傾けます。

手順③VRゴーグルをPCに接続

次に行うのはVRゴーグルとPCとの接続です。

まずVIVEリンクボックス(2.0)にケーブルを接続します。

リンクボックスに接続したUSBケーブルをPCのUSBポートに、DisplayPortケーブルをグラフィックカードのDisplayPortに接続。

最後にVIVEヘッドセットケーブル(2.0)をリンクボックスに接続し、リンクボックスの電源を入れて完了です。

手順④コントローラーをペアリング

次はコントローラーのペアリングに移ります。

SteamVRではメニューを開いて「デバイス」を選択し、「コントローラーのペアリング」を選択。

コントローラーの電源を入れ、ステータスライトがブルーに点滅してグリンに変わるまでメニューボタンとシステムボタンを押し続けます。

手順⑤VRゴーグルを着用

まずはイヤホンをパカっと開き、上部ストラップを緩め、後頭部のダイヤル反時計回りに回してバンドも緩めてください。

VRゴーグルを装着したらバンドがピッタリと収まるまでダイヤルを時計回りに回します。

上部ストラップも締めて、イヤホンを耳に当ててフィットさせます。

レンズ調整ボタンを長押ししてバイザーの位置を調節し、見え方がクリアになるまでIPDノブを回します。

手順⑥ルームスケールの設定

次はVRプレイで利用するルームスケールの設定です。

スペースの中で躓いて利衝突の危険性がある障害物を片付けます。

VIVE Pro2を立って使用するか座って使用するかを選びます。

その後表示される指示に従ってルームスケールの設定を終了させます。

手順⑦確認作業

最後にいくつかの確認作業です。

SteamVR アプリを使って、ベースステーション、ヘッドセット、コントローラーなどの VR デバイスがトラッキングされているかの確認します。

他のVIVEシリーズとの違いは?

他のVIVEシリーズとの違いは?

近年のVIVEシリーズは、VIVE CosmosやVIVE Focusなどトラッキング方式にインサイドアウト方式を採用するVRゴーグルが増えています。

インサイドアウト方式はトラッキングにベースステーション(外部センサー)を使わないことから、セットアップが単純なのがメリットです。

そのため、VR初心者でも簡単に利用することができます。

そんな中、VIVE Pro2は現在でもベースステーションを使うアウトサイドイン方式を堅持しているのが特徴です。

セットアップがやや面倒という難点がありますが、外部センサーを使ったトラッキングは正確性が高いというメリットがあります。

もちろんVR初心者でも利用に差し支えありませんが、どちらかといえばより高いクオリティのVR体験を望むようなVR上級者に向いているといえます。

VIVE Pro2はどこで買える?

VIVE Pro2は

などのネット通販のほか、各種対象店舗での購入ができます。

  • ・パソコン工房
  • ・ドスパラ
  • ・TSUKUMO
  • ・ヨドバシカメラ
  • ・ビックカメラ
  • ・エディオン

具体的な取り扱い店は以下のリンクから確認可能です。

>>VIVE 正規取扱販売店一覧

VIVE Pro2 概要

VIVE Pro2 概要

  • ・スクリーン:デュアル RGB 低残光性 LCD
  • ・解像度:両眼4,896 x 2,448ピクセル、5K(片眼2,448 × 2,448 ピクセル )
  • ・リフレッシュレート:標準90Hz、最高120Hz
  • ・視野角:最高 120°
  • ・トラッキング方式:アウトサイドイン方式
  • ・オーディオ:ハイレゾ認証済みヘッドセット (USB-C アナログシグナル)、ハイレゾ 認証済みヘッドセット (取り外し可能)、高インピーダンスヘッドフォン (USB-C アナログシグナル)
  • ・入力:内蔵デュアルマイク
  • ・接続:Bluetooth, 周辺装置のためのUSB-Cポート
  • ・センサー:G-sensor、ジャイロスコープ、近接センサー、IPDセンサー、SteamVR Tracking V2.0 (SteamVR 1.0 and 2.0ベースステーションと互換)
  • ・エルゴノミクス:レンズ距離調整付きアイレリーフ、調整可能なIPD 57-70mm、調整可能なヘッドフォン、調整可能なヘッドストラップ
  • ・価格:103,400円(税込)(ヘッドセット単体)、178,990円(税込)(フルキット)

動作PC最低条件

  • ・プロセッサー:Intel Core i5-4590 あるいは AMD Ryzen 1500 同等かそれ以上
  • ・グラフィック:NVIDIA GeForce GTX 1060 あるいは AMD Radeon RX 480 同等かそれ以上
  • ・メモリ:8 GB RAM あるいはそれ以上
  • ・ビデオアウト:DisplayPort 1.2 あるいはそれ以上
  • ・USBポート:1x USB 3.0 あるいはそれ以上
  • ・OS:Windows 10

まとめ

HTCの「VIVE」シリーズのフラッグシップモデル「VIVE Pro2」は、HTC以外の全VRゴーグルの中でも最高クラスの性能が特徴です。

VRの世界は映像が美麗になればなるほどそれだけリアルに近づくので、体験の臨場感が増していきます。

そのため、VIVE Pro2を使えば、VR初心者はもちろん、すでにVRを体験して「VRってこんなものか」と思っている中上級者でも度肝を抜かれるようなクオリティが高いVR体験が可能です。

ハイスペックな分価格は高くなってしまいますが、

  • ・最先端
  • ・最高級

のVRを体験してみたいという人はぜひVIVE Pro2を選択肢に入れてみると良いでしょう。

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