『暗殺教室』に『VR ZONE ボトムズ』も!『東京ゲームショウ2017』、HTC VIVEブース体験レポート!
2017年9月21日(木)から24日(日)までの4日間に渡って開催される『東京ゲームショウ2017』(以下、TGS2017)。
今年はVR分野での出展数が昨年度を上回る117点となっており、ゲーム市場がVRゲームへ寄せる関心が高まっている様子を感じられる。
今回筆者は、TGS2017でも特に注目度の高い「HTC VIVE」ブースを訪ねていくつかのゲームを体験した。その様子を紹介していこう。
【目 次】
目指すは「殺せんせー」の「暗殺」!『暗殺教室VR』
最初に紹介するのは同名の人気コミックを原作とする『暗殺教室VR ジャンプフェスタの時間』だ。
トラップを利用して「殺せんせー」の「暗殺」を狙う
ゲーム全体の目的は、作中の主役「殺せんせー」の「暗殺」だ。プレイヤーは「殺せんせー」の生徒となり、銃で「殺せんせー」を撃つことでダメージを与えていく。
またランダムで出現するバルーンを破壊すると、教室内に仕掛けられたトラップが自動的に作動し、「殺せんせー」に有効なダメージを与えられる仕組みになっている。
最終的にはダメージに応じて取れる触手の本数がスコアとなる。ちなみに筆者のプレイ時は6本中5本という結果になったが、まずまず、といったところだろうか。
複数名が同一空間内で遊べるよう設計!
本作品はルームスケール対応型のVRゲームで、かつ、最大6名全員が同時プレイできる点に特徴がある。
ブース担当者によれば、アーケードゲームを除くと、同一空間内で複数プレイヤーがプレイできるよう設計されているものはVRゲームはあまり多くないのが現状だ。そうした流れに反して『暗殺教室VR』は、多人数による協力プレイを楽しめるようにデザインすることで、他ゲームとの差異化を試みたようだ。
幅広い層が受け入れやすい内容
トラップ発動時の演出などに、『暗殺教室』ファンならばピンとくる原作の小ネタが盛り込まれていた点には好感が持てた。
またシンプルな操作性ゆえ、原作を全く知らないという人でも問題なくゲーム世界に浸れるだろう。また画面が適度な明るさに設定されており、急激な画面変化もなかったのでVR酔いの心配もない。幅広いユーザー層に受け入れられやすい作りとなっていたのではないだろうか。
また今回体験したのはイベント用に設計されたマルチプレイモードだったが、Steam版ではソロプレイ対応モードも遊べるという。ソロプレイ時には、また違ったゲーム感を味わえることだろう。
原作の世界観を「リアル」に再現!『装甲騎兵ボトムズ』
続いて『VR-ATシミュレーター 装甲騎兵ボトムズ バトリング野郎』を紹介しよう。
「スコープドック」を操り、敵機体を破壊する
いまなおロボットアニメファンから根強く支持される同名アニメが原作の、1対1の対戦型ガンシューティングゲーム。
プレイヤーは作中に登場する二足歩行機体「スコープドック」に登場し、対戦相手の機体破壊を狙う。左右のコクピットレバーを操作することで、機体を前後左右へ自在に移動でき、またトリガーレバーを引くことで銃砲弾を放つことができる。
原作の世界観を「リアル」に再現
ゲームのこだわりとしてブース担当者が挙げたのは、「原作の世界観をいかにユーザーに体験してもらうか」という点だ。特に「リアルロボットアニメ」という『ボトムズ』の魅力をいかに再現するかにこだわったという。
たとえばゲーム内で被弾した際、被弾箇所によってロボットは一撃で大破する可能性がある。また射撃した銃砲弾は直線的には飛ばず、重力の影響を受けることで弾道がいくらか歪むようになっているのだという。
当然、原作の魅力を伝えるためゲーム内に登場するロボットのCG設計などにもこだわっていることは疑いない。ただしそれに加えて本ゲームでは「機体の脆さ」や「物理現象のリアルな反映」などで原作の魅力を伝えようと工夫をしたようだ。
VR ZONEで体験可能!
直感的でわかりやすい操作感と、コクピットに登場しているかのような臨場感を味わうことができ、全体として高いクオリティのロボットアクションのシミュレーションゲームに仕上がっていたと思う。
また今回の戦闘マップは全体的に暗かったが、機体の回転時など急激な画面変化が起きやすい場面でも、VR酔いをほとんど感じなかったため、ストレス無くプレイすることができた。
なお、本ゲームは東京都新宿にあるVR ZONEで既に公開されている。気になった人は是非体験に行ってほしい。
4人で協力して恐竜を討伐!『恐龍突撃隊』
最後に紹介するのは台湾発のVRアーケード「VIVELAND」が出展した『恐龍突撃隊』だ。
4人で協力して恐竜を討伐
街中に出現する恐竜を銃撃によって討伐していくというゲーム内容で、ゲーム操作に大きな銃型コントローラーを使用する点に特徴がある。アーケードゲームということでルームスケールに対応しており、最大4人での協力プレイが楽しめる。
小型の恐竜のほかにもT-REXのような外見の大型恐竜が出現し、プレイヤーは銃弾と手榴弾を撃ち分けてこれらのクリーチャーを時間内に倒していく。
爽快感のある射撃シミュレーション
通常のVIVE用コントローラーではなく、銃型コントローラーを使用したことで気分も高揚し、また没入感も高まった。また、エイミングも割合正確におこなえたため、射撃の爽快感も得やすく、好印象だった。
自分が撃ち損ねた恐竜を他のプレイヤーが討伐してくれる場面や、大型恐竜を力を合わせて討伐する場面もあり、多人数プレイというゲームシステムが活かされていたと言えるのではないだろうか。
日本でプレイする機会はあまり多くないかもしれないが、機会があれば是非体験してみることをオススメする。
存在感を増すマルチプレイ型VRゲーム
HTC VIVEブースには今回紹介したゲームタイトルのほかにも、『Fallout 4 VR』といったビッグタイトルをはじめ、女性向けVRゲーム『囚われのパルマ VR面会』、共感覚シューティングゲーム『Rez Infinite』など魅力的なコンテンツが多数出展されていた。
これらのタイトルの中には中にはゲーム体験のために必要な整理券が、配布開始後、瞬く間に捌けたものもあり、来場者がVRゲームに高い関心を寄せている様子が伺えた。
特に印象的だったのは、マルチプレイを前提とするVRゲームの出展が目立ったことだ。ソロプレイが中心だった従来のVRゲームの状況を打破しようとしているようにも見受けられ、興味深かった。
TGSにおいても存在感を見せはじめたVRゲーム。その中でHTC VIVEがどのような役割を演じていくのか。
来年度以降も引き続き注目していきたい。
参考URL:
東京ゲームショウ2017 プレスリリース(PDF)
https://exponet.nikkeibp.co.jp/tgs2017/notice/event_news/31/file_ja_0/tgs_release_20170921.pdf
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