PICO4の情報まとめ!最新スタンドアロンVRゴーグルの詳細まとめました!
2023/02/15 14:27
VR黎明期よりVRゴーグルを展開してきたPICO社から最新VRゴーグル「PICO4」が遂に登場しました。
注目を集めるPICO4とは、どのようなVRゴーグルで、どのようなことができるのか、詳しい情報をまとめました。
PICO4とは?
「PICO4」は中国のVR企業PICO社が2022年10月にリリースしたスタンドアロン型のVRゴーグルです。
PICO社は世界で初めて4K画質のVRゴーグルを開発したことでも知られており、PICO4でも4K画質(4,320×2,160)のVR体験を実現しています。
4Kコンテンツもしっかり処理できる高性能チップを搭載しつつ、光学系にパンケーキレンズを採用しているのも特徴です。
そのため、コンパクトなボディで高品質なVR体験をできるようになっています。
Meta Quest2が値上がりしたタイミングでリリースされ、
・スペックの高さ
・価格(128GB 49,000円 / 256GB 54,450円)
からQuest2の代替機としても注目を集めました。
PICO4の特徴
PICO4には様々な魅力が詰まっています。
その中でも特に特徴として挙げられるのが、
- フルカラーパススルー機能
- パンケーキレンズを採用
- 使いやすいデザインのコントローラー
- PCに接続してSteamVRも利用できる
の4つです。
1.MR体験もできるフルカラーパススルー機能
PICO4は本体前面に搭載されたカメラを使ったカラーパススルー機能が実装されています。
VR体験の最中でも本体の右側を2回タップすれば、すぐに周囲の現実環境を確認することができます。
このフルカラーパススルー機能は単に周囲の状況把握に使うだけではなく、複合現実(MR)体験にも活用可能です。
現実の部屋の中に3DCGで構築されたオブジェクトを配置して、
- ・立体的なパズルを楽しむ
- ・制作したデザインを確認する
- ・フレンドの3Dアバターとミーティング
といったこともできます。
ただし、パススルー用として搭載されているカメラは1基のみであるため、やや立体感に欠けるところがあるとのことです。
2.パンケーキレンズを採用で小型・軽量化に成功!
PICO4は最近のVR業界のトレンドに合わせて、光学系にパンケーキレンズを採用しています。
VRコンテンツを見るときにボヤけてしまわないように、これまでのVRゴーグルはピントが合うのに必要な焦点距離を確保するために大きくなりがちでした。
その点、光を折りたたむことで焦点距離を短縮できるパンケーキレンズを採用したことで、PICO4は本体の小型・軽量化に成功しています。
本体の幅は35.8mmと従来機と比べても格段に薄くなっており、かさばらない大きさはリアリティを削ぐことなく臨場感たっぷりのVR体験が可能です。
また、従来よりも重量は軽くなっているとはいえ、総重量550g(ストラップなしだと295g)で他社製品や従来機と比べて特別軽いというわけではありません。
しかし、ストラップの後頭部にはバッテリーが配置されて、重量バランスが偏らないため重さを感じずにVR体験を楽しむことができます。
3.コントローラーが使いやすいデザインに!
PICO4は本体だけではなくコントローラーも進化を遂げました。
Meta Quest2やVIVE Focus3のようにトラッキングリングが前方にあるのではなく、グローブのように拳を覆うようなコントローラーデザインとなりました。
そのため、コントローラーがよりコンパクトになり安全に動かしやすくなりました。
ボクシングゲームのように両手を激しく動かすコンテンツでもトラッキングリングが指やもう片方のリングにぶつかりにくくなっています。
4.PCに接続してSteamVRも利用できる
スタンドアロンのPICO4ですが、PCに接続してPC用VRゴーグルとして使うことも可能です。
自宅のPCに
- SteamVR
- Streaming Assistantアプリ
をダウンロードすれば、Wi-FiまたはUSB Type-CケーブルでPCとPICO4を接続することができます。
PICO4はプレイできるゲームやアプリがまだまだ少ないと言われています。
しかし、PCVRゴーグルとして世界最大のゲームプラットフォームSteamを利用すればコンテンツの不足を補うことが可能です。
PICO4で出来ること
PICO4の特徴がわかったところで、気になるのは
PICO4ではどのようなことが楽しめるか?
という点でしょう!
PICO4では他のVRゴーグルと同様にVRゲームや動画など幅広いVRコンテンツを楽しむことができます。
1.高画質のVRゲーム体験を楽しめる!
VRといえばやはりVRゲームは外せません。
高い処理能力と4K画質ディスプレイのPICO4では、より高品質なVRゲーム体験が可能です。
PICO Storeで配信されている180タイトル以上ものVRゲームを楽しめます。
Meta Quest2と比べるとコンテンツ量が少ないと言われることが多いですが、
- ・SUPERHOT VR
- ・Pistol Whip
- ・Blade and Sorcery
のような定番のVRゲームはきっちり抑えられています。
また、SteamVRを通じて世界最大のゲームプラットフォームSteamを利用することもでき、言われているほどコンテンツの不足を感じるこはないでしょう!
PICO4におすすめのVRゲーム
PICO4で遊ぶのにおすすめのVRゲームを3つご紹介します。
オノゴロ物語~The Tale of Onogoro~
気の力と蒸気機関が融合した和風伝奇スチームパンクという独自の世界観が特徴のアドベンチャーゲームです。
相棒となる巫女ハルとともに、巨大な「カミ」を倒しつつオノゴロ島に隠された謎を解き明かしていきます。
プレイ内容によってエンディングが複数パターン変わったり、ハルとのやりとりに心が癒されたりと、何度も挑戦しがいのあるゲームになっています。
After The Fall
『Arizona Sunshine』で知られるVertigoスタジオが手がけたアクションゲーム超大作で、早期予約特典にも入っていたPICO4目玉タイトルの一つです。
氷に覆われ廃墟と化したロサンゼルスで、大量に湧いてくるモンスターを退けながら街を取り戻すための手がかりを探していきます。
最大4人の仲間とストーリーを進めたり、他のチームと対戦することもでき、いろいろな楽しみ方ができるゲームです。
Puzzling Places
VR空間でパズルゲームを楽しめる「Puzzling Places」。
写真から3Dモデルを構築する技術が使われており、実写の建物やオブジェクトを組み立てていきます。
アルメニアの文化遺産をはじめとする歴史的建造物から、大阪の串焼きレストランのような身近な建物、さらには着物や浴衣まで登場するなど、幅広い種類のパズルが用意されているのが特徴です。
2.VRフィットネスで運動不足知らず
フィットネスもPICO4が持ち味を発揮する用途の一つです。
PICO Storeにはフィットネス用アプリも数多く用意されており、
- ・ボクシング
- ・卓球
- ・ゴルフ
などさまざまな競技で体を動かすことができます。
単純に体を動かすだけではなく、
標準アプリの「スポーツセンター」
独自開発のフィジカルフィットネスモニタリング「CalSense」
によって、VRフィットネスでの運動量や消費カロリー量を正確に把握することができ、効果的なダイエットに繋げることも可能です。
おすすめのフィットネスアプリ
フィットネスでおすすめなのが、早期予約特典にも入っていた「Les Mills Bodycombat」です。
世界的なエクササイズプログラム「Les Mills」の中でも、特に人気の「Bodycombat」のVR版として開発されました。
リズムゲームのように飛んでくるオブジェクトにパンチを当てたり、キックをタイミングよく決めていきます。
ジムと同じように軽快な音楽と共にトレーナーが熱く鼓舞してくれるので、気持ち良く汗をかきながらカロリーを消費できるアプリとなっています。
3. 4K画質を活かした動画視聴
4K画質のディスプレイを搭載するPICO4では、動画視聴もメイン用途の一つです。
主要動画アプリである
- ・YouTube
- ・Hulu
に対応していて、VRならではのバーチャルスクリーンによる大画面視聴ができます。
また、PICO4での動画視聴の最大の特徴は専用アプリ「PICO VIDEO」です。
3D映画をはじめとして800以上のビデオコンテンツが楽しめ、
- ・アニマル
- ・トラベル
- ・ジェットコースター
など幅広いVR動画も満載です。
さらに、日本向けオリジナルコンテンツとして、ヒカキンなどで知られるUUUM所属のインフルエンサーによるVRライブ配信も行われていく予定です。
動画、SNSで活躍するインフルエンサーと、PICOを通じてVR空間でコラボするような感覚を楽しめます。
4.メタバース体験はまだ発展途上
現状PICO4に対応しているメタバースアプリは「Rec Room」のみとなっています。
PCに接続してSteamを通じれば「VRChat」を利用することはできるので、さほど不自由さは無いでしょう。
また、Pico社は独自のメタバースプロジェクト「Project Pico Worlds」を発表しており、今後PICO4を通じたメタバース体験が進化していくことが期待されています。
ビジネス向けバージョンも登場
PICO社より法人向けモデル「PICO4 Enterprise」もリリースされています。
通常モデルの性能に加えて、顔、目、手を正確に追跡する『アイトラッキング機能』が搭載されており、
「より没入感のあるインタラクティブなVR体験」
が提供されます。
アバターを通じたバーチャルミーティングに表情によるコミュニケーションが加わることで、スタッフ同士、あるいは企業と顧客の繋がりが強化されることが期待できます。
また、アイトラッキングだけでなく、ユーザーの瞳孔間距離を正確に自動調整する『IPD自動調整』も実装される予定です。
「追加の入力」や「長いチュートリアル」が不要となり、より簡単にスムーズにVR/MRをビジネスで利用できます。
PICO4を利用するには?
では実際にPICO4を利用するにはどうしたら良いのか?
必要なものや使い方を簡単にまとめました。
PICO4を利用するために必要なもの
PICO4を利用するためには本体とコントローラーのほか、
- ・最低2m × 2mのスペース
- ・Wi-Fi環境
- ・メールアドレス
が必要です。
快適にプレイするためのプレイリアの確保の他、初期設定のためのネット環境(Wifi環境)やメールアドレスを利用します。
VRをすぐ楽しめるようにするためにも、PICO4を購入した際は上記は事前に揃えておきましょう。
初回機動(初期設定)の方法
初回起動時の大まかな流れのみ紹介します。
初回機動(初回設定)さえ済ましてしまえば、同じように使うだけです。
①周囲の環境を整える
プレイスペースに躓いたり、ぶつかったりするものがあると危険です。
あらかじめスペースの中を片づけておきましょう。
②コントローラーの電源を入れる
初回起動では、コントローラーの電池を入れる部分の絶縁紙を取り除くと自動的に電源が入るようになっています。
2回目以降はホームボタンをステータス表示が青く点滅するまで長押しすればOKです。
③本体の電源を入れる
PICO4本体の右側にある電源ボタンを長押しします。
ステータス表示が青色になるまで、およそ2秒間押すのが目安です。
④PICO4を頭に装着
電源を入れたらPICO4を装着します。
ストラップの調整ダイヤルを使って後頭部にパッドが当たるように調整しましょう。
⑤国・地域、ネットワークの選択
最初にコントローラーのチュートリアルが行われます。
コントローラーから出ている線を指定された箇所に合わせてトリガーボタンを押せば完了です。
「国または地域を選択」の項目が表示されるので日本を選びましょう。
「ネットワークを選択」画面になるので、自宅で使っているWi-Fi環境を選びパスワードを入力して設定を済ませます。
⑥サインアップ
次にPICO4のためにアカウントを作成する必要があります。。
アカウントを作成するためには
- ・メールアドレス
- ・国または地域
- ・生年月日
- ・認証コード
の入力が必要です。
認証コードは最初に入力したメールアドレスで受信することができます。
⑦瞳孔間距離(IPD)調整
VRコンテンツが鮮明に見えるように瞳孔間距離(IPD)の調整を行います。
「+」「-」ボタンを押して、リングと点が見やすくなるように調整しましょう。
⑧あとはVRを楽しむだけ
上記の設定などが終われば、あとはVRゲームや動画など自分がやりたいように自由にVRを楽しむだけです!
PICO4はどこで購入できる?
PICO4は正規販売代理店となっている家電量販店やネットショップで購入できます。
PICO4を購入できる正規代理店は以下の通りです。
- ・Amazon
- ・ビックカメラ
- ・ヤマダウェブコム
- ・ケーズデンキ
- ・エディオン(100満ボルト)
- ・ヨドバシカメラ
- ・コジマ
- ・ソフマップ
- ・EC CURRENT
- ・ツクモ
PICO4 概要
- ・プロセッサー:Qualcomm XR2(2.84Ghz)
- ・メモリ:8GB
- ・ストレージ:128GB / 256GB
- ・光学系:パンケーキレンズ
- ・解像度:4,320×2,160(片目あたり:2,160x2,160)
- ・リフレッシュレート:最大90Hz
- ・視野角:105度
- ・IPD調整:62~72㎜で調整可能
- ・トラッキング:インサイドアウト6DoF
- ・バッテリー容量:5300mAh(2~3時間稼働可能)
- ・重量:ストラップなし295g(総重量550g)
- ・価格:49,000円 / 54,450円
まとめ
最近徐々にVRユーザーの間で存在感を増しているPICO4。
・4K画質のディスプレイ性能
・軽量小型の取り回しやすいデザイン
・値上げ前のQuest2と変わらない価格
でQuest2の強力なライバルとして扱われることも少なくありません。
ネックとなるのが体験できるコンテンツ量ですが、PICO Storeの成長とともに問題は解消されていくことでしょう。
今後のPICOの動向に期待です。
筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。