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人々が集いコミュニケーションできるVR空間を開発!無償公開へ

TISインテックグループ傘下のTIS株式会社が、”人々が集まってコミュニケーションできるVR空間”を開発するXRフレームワーク「Extreal(エクストリアル)」を開発し、同社のアプリケーション開発ノウハウを無償提供するWebサイト「Fintan」上にオープンソースソフトウェアとして無償公開することを発表しました。



XRフレームワーク「Extreal(エクストリアル)」とは?

フレームワークのアーキテクチャ

「Extreal」は”Unityベース”のXRフレームワークとなっています。

サードパーティの”ライブラリ””SaaS”を活用することで、人々が集まってコミュニケーションできるVR空間を開発する際に必要となる

・ボイスチャット

・テキストチャット

・マルチプレイ

といった機能を提供します。

フレームワークに加え”サンプルアプリケーション””学習教材””ガイド”も合わせて提供されているため、Unity経験者であればVR空間のベース部分を『1~2週間で構築可能』な仕様となっており、アプリケーション開発の準備期間を短縮させることが期待されています。

開発の背景

バーチャルリアリティなどXRと呼ばれる技術の革新はめざましく、昨今、XR活用の動きがエンタメ・教育・建設などの分野に広がりを見せています。

そのような社会情勢をうけ、TIS社は2017年からXRの研究開発を開始しています。

その研究過程で得た成果を踏まえ、XRを活用した新規事業開発を2020年から展開する中で、ゲームエンジンを活用して開発するXRアプリケーションには、Webアプリケーションやモバイルアプリケーションに比べて

・標準的な開発方法が確立されていない

・公開されているノウハウも少ない状況である

という問題点があることが浮き彫りとなりました。

この問題点を解決するため、TIS社ではXRサービス開発で培ったノウハウを”これからXRアプリケーションを開発したい”企業や開発者に無償提供するWebサイト「Fintan」を運営しており、今回「Extreal」もオープンソースソフトウェアとして「Fintan」上で公開することとしています。



XRフレームワーク「Extreal」の特徴

「Extreal」はUnityをプラットフォームとし、プログラミング言語にC#を用いており、そのライセンスはApache License 2.0に準じています。

人々が集まってコミュニケーションできるVR空間を作るための土台の提供を目指し、ボイスチャット、テキストチャット、マルチプレイといったコミュニケーションのベースとなる機能をExtrealが提供してくれるため、『開発者はそれらの機能を使ったアイデアの作成に集中できる』というメリットを有しています。

さらに「Extreal」では、VR空間を製作するために必要となる”カメラ制御”や、”入力制御”、”ボイスチャット”、”マルチプレイ"といった機能を再利用できる仕組みも提供しています。

ユーザーは、それらの機能を自由に組み合わせて活用することができるため、機能の再利用性が高まり、複雑になりがちなVR空間の作成を

・容易にする

・スピーディにする

という効果も期待できます。

今後の展開

TIS社では「BURALIT」で得た有用な実績を「Extreal」に取り込み、XR技術の社会実装の促進を目指したいとしており、本番運用に対応できるよう2023年3月にコンテンツ切り替えやマルチプレイの再接続処理など非機能面の機能強化、2023年6月にアプリケーションの利用状況可視化など運用面の機能強化を公開予定としています。

まとめ

2020年からXRを活用した新規事業開発に取り組むTISインテックグループのTIS社が開発した、人々が集まってコミュニケーションできるVR空間を開発するXRフレームワーク「Extreal」が、アプリケーション開発ノウハウを無償提供するWebサイト「Fintan」上にオープンソースソフトウェアとして公開されています。

複雑な開発過程を経ることなく手軽にVR空間を作成できるようになるなんて、どんな新しいアイデアが生まれてくるのか、VR空間の無限の広がりに期待も高まるニュースですね。

ソース:プレスリリース[PR TIMES]









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