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MREAL X1とは?キヤノンの最新MRゴーグルを紹介!

キヤノンの最新MRゴーグル「MREAL X1」。

現実映像と高品質な3DCGをリアルタイムに融合し、臨場感のあるMR体験を提供します。

MREAL X1とはどんなMRゴーグルで、どんなことができるのか?

気になる”MREAL X1”の情報をまとめてみました。



MREAL X1とは?

MREAL X1とは?

「MREAL X1」は、キヤノンが2022年4月に発表し、6月に販売開始されたMRゴーグルです。

キャノン社が提供する法人向けMRシステム「MREAL(エムリアル)」用のデバイスとして開発されました。

MRグラスで有名なMicrosoftのHoloLens2とは異なり、内蔵カメラで撮影した映像に3DCGを合成するビデオシースルー方式を採用しているのが特徴です。

周囲の静止物を利用する空間特徴位置合わせ技術で現実映像と高品質な3DCGを違和感なく融合し、屋内でも屋外でも立体イメージによる直感的なMR体験ができます。

また、キヤノン社が得意とするディスプレイパネル技術と光学技術を組み合わせ、

約2.5倍の表示画面サイズ(約 58°(水平)×60°(垂直))

・本体の重量が約158gという小型軽量デザイン

という小型・軽量と高画質・高精細という特徴を両立しました。

MR体験をあらゆる業種・業態の現場で効果的に利用するために、

・頭に装着するヘッドマウントスタイル

・手軽に利用できる手持ちスタイル

の2つの利用方法が選べます。

そのため、作業現場やトレーニングではハンズフリーのヘッドマウントスタイル、展示会などでは軽く手に持って内容を確認するといった使い分けが可能です。

さらに、ユーザーの声と人間工学の観点から、重量バランスや顔面に接する部分の素材にもこだわり、長時間、どのような姿勢で使っても疲れを感じにくくなっているのも特徴です。

MREAL X1では何ができる?

さまざまな特徴があるMREAL X1ですが、実際にどのようなことができるのでしょうか。

開発元のキヤノンが公開しているいくつかのユースケースを紹介します。

バーチャルショールーム

バーチャルショールーム

テーブルやデスクの上に載せるプロダクトから自動車や建物など大きなものまで、実寸大の3DCGで表示し、さまざまな角度から確認できます。

これを可能にするのが、キヤノンが蓄積したカメラとディスプレイの技術とMREALシリーズ最大の表示画面サイズです。

前モデル(MREAL S1)の約2.5倍の表示画面サイズ(約 58°(水平)×60°(垂直))により視野角が大きく広がりました。

高精細な3DCGと広い視野によって、大型製品や設備装置などの現物を用意することが難しい場合でも臨場感ある商談や検証ができるようになります。

例えば、実寸大の自動車を3DCGで現実空間に展示し、ボディーカラーの切り替えや車内の動作確認を実施することも可能です。

作業トレーニング

作業トレーニング

製造業や医療現場など、実際の患者や現物を使ってのトレーニングが難しい場合にMREAL X1が活用できます。

3DCGと現実のオブジェクトを組み合わせることで、実践に即したトレーニングが可能です。

複合現実により失敗を気にせず何度でも訓練できるようになり、作業の習熟度を向上させ、人材育成が効果的に行えます。

実際の作業前の検証

実際の作業前の検証

MREAL X1と力覚(触覚)フィードバック装置を組み合わせることで、実際に作業を行う前に検証を行えるようになります。

これが特に威力を発揮するのが製造業での組み立て作業です。

部品同士の接合部分の干渉が起こった場合の感触を再現した検証をあらかじめ行うことで、実際に組み立てるときに検証時の感触をもとに干渉の有無を確認することができます。

実物や原寸大模型を用意する必要がなくなり、複数回の検証作業を行う場合でもコストや時間を大きく削減可能です。

キヤノンは日本バイナリー株式会社の力覚フィードバック装置を用いた自動車のドアの組み立て作業のデモを公開しています。

遠隔地同士のコミュニケーション

遠隔地同士のコミュニケーション

MREAL X1では、遠隔地間を接続し3DCGを共有することが可能です。

会議室とラボをつないで開発中の製品の3DCGモデルを共有したり、オフィスからMREAL X1を使ったトレーニングの進捗を確認できます。

また、新型コロナ禍をきっかけに重要性が増したリモートワークでも便利です。

物理的に離れていても、まるで同じ空間にいるかのようなコミュニケーションがとれ、言語化が難しい情報の共有や、移動時間および移動コストの削減が期待できます。

教育コンテンツのデモンストレーション

教育コンテンツのデモンストレーション

MREAL X1は教育分野でも活用が期待されています。

人物・位置・動きなどの空間全体を3次元データ化し3D映像を生成するボリュメトリック技術を活用することで、高精度で没入感の高い実技練習が可能です。

例えば、普段は近くで見ることのできない、プロの演奏家やトップアスリートの指や体の使い方を様々な角度から観察し学べます。



法人向け?MREAL X1を利用するには?

MREAL X1を利用するには?

MREAL X1は法人向けのMRゴーグルです。

購入する際はキヤノンへの問い合わせが必要となります。

本体が200万円、利用する際に必要となるPCやソフトウェア等も含めた一式だと350万円であり、個人向けとしては現実的な価格とはいえません。

そのため、個人に向けての販売はほぼ想定されていないと考えられます。

MREAL X1を動作させるのに必要なもの

MREAL X1を動作させるのに必要なもの

MREAL X1は本体だけで利用できるスタンドアロン型ではなく、「ワークステーション(*)」と呼ばれる高性能PCとの接続が必須です。

*ワークステーション:複雑で高度な処理を安定して行える高い処理能力のあるPC

ワークステーションの推奨環境

オペレーションシステム(OS):Windows 10 (64bit) (21H2) 、Windows11 (21H2)、日本語/英語

プロセッサー:ベースクロック 3.9GHz以上、8コア以上

メモリ:32GB以上

グラフィックス:NVIDIA Quadro RTX5000相当

MREAL X1概要

MREAL X1概要

接続端子

MREAL Display本体:インターフェイスケーブル専用端子(×1)

インターフェイスボード:インターフェイスケーブル専用端子(×1)、Mini DisplayPort 端子(×1)、PCI Express 2.0(Gen3) ×4 カードエッジ(×1)

インターフェイスボックス:インターフェイスケーブル専用端子(×1)、ACアダプター端子(×1)、PC接続ケーブル端子(×1)

サイズ

MREAL Display本体(ヘッドマウントユニット、インターフェイスケーブル含まず):約 158mm(W)×86mm(H)×38mm(D)

MREAL Display本体+ヘッドマウントユニット(最小状態、インターフェイスケーブル含まず):約 186mm(幅)×150mm(奥行)×250mm(高さ)

重量

MREAL Display本体(ヘッドマウントユニット、インターフェイスケーブル含まず):約 158g

MREAL Display本体+ヘッドマウントユニット(最小状態、インターフェイスケーブル含まず):約 359g

ケーブルの長さ

インターフェイスケーブル:約10m(20mは別売アクセサリ)

表示系

表示画角:約 58°(水平)×60°(垂直)

表示解像度:約 3840 × 2160(左右のディスプレイそれぞれに1920×2160の映像を表示)

表示周波数:約 120Hz

対応眼幅

適合範囲:約 55 ~ 78mm (調整範囲)約 57mm ~ 76mm

まとめ

キヤノンの「MREAL X1」は非常に高品質なMR体験ができる優秀なMRゴーグルです。

ただし、キヤノンが紹介している用途や価格帯を考えてみてもわかるように、完全に法人のビジネス用途に向けて展開されています。

それだけに、製造業や建設業、医療分野や教育、エンタテインメントまで幅広い分野で、3DCGによるMR体験を提供することができます。

力覚(触覚)フィードバックにも対応していることから、より臨場感のあるオンライントレーニングやリモートワークなど、新しい働き方の可能性を秘めているのも魅力です。

今後国内の様々な産業のDX化の鍵を握るデバイスになりそうですね。

MREAL X1公式ページ









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