VR SNS「ホライゾン」とは?FacebookのVRサービス「Horizon」を徹底紹介!
2019/10/22 18:00
2019年9月25日、アメリカで行われたOculusによる開発者向けイベント「Oculus Connect 6」において、新しいVR SNSサービス「Facebook Horizon」が発表されました。
Facebookが新たに提供する「Horizon」とは何なのか?
どんなことができるのか?
リリース日はいつなのか?
などなど、気になる情報をまとめました!
【目 次】
VR SNS「Horizon」とは?
「Horizon」はFacebookがOculusデバイス向けに展開するVRソーシャルサービスです。
VRゴーグルを装着したユーザーは、マインクラフトのようなサンドボックス化されたソーシャル内で、他のユーザーと交流しながらVR空間上の街を散策したりゲームを楽しむことができます。
FacebookではOculusの新スタッフに「レディ・プレイヤー・ワン」を配るなど、VRソーシャルの構築に情熱を注いできました。
そして、これまでFacebookがOculusを通じて蓄積してきたVRとコミュニティに関するノウハウの集大成として登場するのがHorizonです。
VR SNS「Horizon」の特徴
現在、明らかになっているHorizonの機能には
・アバターの作成
・VRワールドの作成
・他のユーザーとの交流
・快適なソーシャル環境の確保
といったものがあります。
好きなアバターを作成できる
HorizonのVR空間に入る前にVRアバターを作成します。
このとき、ユーザーはアバターの容姿・服装を自由に設定するのが可能です。
VRアバターの見た目はHorizonの世界観に合わせて、リアルなものではなくFacebook Spacesでのアバターのような見た目になっています。
Horizonのアバターの最大の特徴は、Oculus Roomと同じように下半身がなく上半身だけが浮いていることです。
リアルなもう一つの現実を体験するVRにおいて、下半身がないという点がユーザー心理にどのような影響を与えるのかが注目されています。
初心者でもVRワールドを作成できる「World Builder」
Horizonで作成できるのはアバターだけではなく、例えば
一人でゆっくり過ごせる建物
他のユーザーとも遊べるゲームの競技場
など自分のアイデアを詰め込んだVRワールドを作り上げることができます。
通常VRワールドを構築するには高度なコーディング技術が必要ですが、Horizonでは「World Builder」というオブジェクト制作ツールを使って技術や経験に寄らず初心者でも自由にワールドを作成することが可能です。
逆に開発者がより本格的なVRコンテンツを作成する場合こともできます。
ワールド間移動やゲーム参加ができる「telepod」
Horizonのユーザーは最初に公共スペースである町の広場に集められた状態からスタートします。
そこからtelepodというバーチャル・ポータルを使って他のユーザーが作ったワールドに遊びに行くことも可能です。
世界中のユーザーが作った様々なワールドを回ることによって、ユーザー同士交流を深めることができます。
また、Facebookの空戦ゲーム「Wing Strikers」やユーザー同士で知恵を出し合って解くパズルなどマルチプレイヤー型のゲームに参加することもできます。
サービススタート時にはFacebookが用意したゲームだけがプレイできますが、Horizonが活発になるにつれてユーザーが作ったゲームも楽しめるようになる見込みです。
「Horizon Locals」による快適なソーシャル環境の確保
Horizonの利用についてわからないことや技術的な問題が出てきた場合には、各地に配置された「Horizon Locals」というガイドが対応してくれます。
そして、ソーシャルに付き物の問題といえば、荒らしなどの迷惑ユーザーです。
この点について、Horizonでは「市民権」というページでソーシャルの安全性と快適な環境について宣言を行なっており、ユーザーはコミュニティの住人として
「敬意を持ちながら快適な文化を創り上げていく責任」
を負うことになります。
そして、Horizon Localsはユーザーの安全を守る保安官的な役割も果たしており、迷惑なユーザーを通報したりブロックしたりする機能なども整備され、快適に利用できる環境が確保されます。
Horizonの対応VRゴーグル
Horizonを利用できるVRゴーグルは
・Oculus Quest
・Oculus Rift S
の2種類です。
上記、Oculus公式サイト上の2つのVRゴーグル専用ページでは、
「まもなく提供開始・先行予約」
のカテゴリにHorizonが登場しており、アプリの概要をチェックすることが可能です。
対応VRゴーグルの追加発表がされる可能性はありますが、Oculus Goが対応する予定は現在のところありません。
Horizonの利用方法
Horizonはまだ正式リリースされていませんが、正式版に先立ってβ版のリリースが予定されています。
Oculus QuestとRift Sのユーザーは、早期アクセスに申し込むことでβ版がリリースされたときに通知を受け取ることができます。
Horizonの配信日はいつ?
Horizonの正式リリースの具体的な日程については未定です。
現時点では2020年内にリリースされる予定であるということと、2020年の早い時期にβ版がリリースされる予定だけが明らかになっています。
β版のユーザーからのフィードバックをシステムに反映する期間などを考えると、早くて夏か秋ごろのリリースになるのではないでしょうか。
「Horizon」の発表と合わせ2つのVRSNSがサービス終了
「Horizon」の発表に合わせて、これまでFacebookが提供してきた
・Facebook Spaces
・Oculus Rooms
の2つのVR SNSの運営が10月25日をもって終了することも発表されました。
この2つのサービスが担っていたOculusでのVRソーシャルの役割が、今後Horizonに一本化されることになります。
2020年のFacebook Horizonの立ち上げに注力するための措置とされていますが、Horizonのサービス開始までにVR SNSのポジションにブランクが生じることになるので、
この間にFacebook Spaces・Oculus Roomsのユーザーが他のサービスに流出しないかが懸念されます。
まとめ
今年9月のOculus Connect 6で、Oculus Questのアップデートに関する発表とともに話題になっていたのが、Facebook Horizonの発表でした。
Facebookはこれまで運営してきたVR SNS「Facebook Spaces」「Oculus Rooms」の2つを終了させ、Horizonに注力する体制をとっており、VRソーシャルサービスへのFacebookの本気度がうかがえます。
現在のところVR SNSとしてはVR Chatが大きくシェアを占めており、Horizonについて「Facebookは遅きに失した」と見る向きもあるのも事実です。
しかし、FacebookがHorizonを通じて実現を目指すVRソーシャルは、「レディ・プレイヤー・ワン」に登場する「オアシス」のような現実の社会とほぼ変わらない交流ができるものと思われます。
とすれば、今回登場したHorizonは、これまでのVR SNSとは異なる壮大なスケール感で構築された、まったく新しいVRサービスとなる可能性があるのではないでしょうか。
とにもかくにも、純粋にユーザー目線でいえば、VRを通じて世界中の人たちと交流できるHorizonはただただ楽しみが大きいニュースです。
正式リリースは2020年に予定されているとのことですが、Horizonの続報について注目していきたいと思います。
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関連サイト:Facebool Horizon特設ページ[Oculus公式サイト]
筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。