HoloLens情報まとめ!特徴や価格などマイクロソフトのMRデバイス「ホロレンズ」のあらゆる情報を紹介!
HoloLens(ホロレンズ)はマイクロソフトが開発したMRヘッドセットです。
高品質なMRが利用できると高い注目を集めています。
今回はそんな注目を集めているホロレンズの特徴やスペック、価格などの詳細情報を紹介します。
【目 次】
Mirirosoft HoloLensとは?
Mirirosoft HoloLens(マイクロソフト ホロレンズ)とはマイクロソフトが開発したWindow10内臓のMRヘッドセットです。
ホロレンズに搭載されたセンサーが周囲の環境を検知し、映像と音で構成されたデジタルイメージを半透明なレンズにホログラフィックイメージとして投影することによって、現実とデジタルが融合した世界を体感できます。
MR(複合現実)って何?
MRとは現実の世界に、デジタルイメージなどの仮想世界を投影する技術です。
現実世界に投影されたバーチャルイメージに触れたり干渉することができるのが特徴です。
わかりやすい例だと、SF映画に出てくる、ホログラムを使って現実世界に描かれたバーチャルなキーボードやディスプレイ操作するシーンがまさしくMRです。
このように、MRとは現実世界と仮想現実を融合させ、現実世界でバーチャルのものに触れたり操作したりできる技術です。
MRとVR、ARの違い
MRはVRやARとどのようにちがうのか?
ざっくり簡単に説明すると
・VRは仮想世界を楽しむもの
・ARは現実世界にバーチャル情報を表示させる
・MRは現実世界にバーチャル情報を表示させ操作ができるもの
となります。
関連記事:5分でわかる!VR・AR・MRの違い!そしてSR・XRとは?
HoloLensでできること
MRが利用できるホロレンズ。
具体的に、ホロレンズにはどんな特徴があって、どんなことができるのか?
ここからはホロレンズの5つの特徴を紹介します。
特徴1:PCだからビジネスでも活用できる!
HoloLensは単なるゴーグルではなく、HololensそのものがPCとなっています。
普通のPCと同じようにインターネットに接続したりWindows用アプリを使うことができるため、ビジネス分野でも幅広い用途で利用することができます。
例えば、Skypeをホロレンズで起動すると空中にSkypeのチャット画面が現れます。
通話ができるだけではなく、ホロレンズを通してみている風景も相手と共有できるため、情報が従来よりも伝わりやすくなるのが特徴です。
この他、ホロレンズではビジネス分野で多く活用され始めています。
ほんの一部分ですが、いくつか紹介していきたいと思います。
①QuantuMR(クァンタムアール)
東京電力とポケット・クエリーズが共同開発した「QuantuMR(クァンタムアール)」は、機器点検と異常の修復作業の効率化を実現するソリューションアプリです。
機器点検の際に「クァンタムアール」を使うことで本部のオペレーターと情報を共有しながら作業を行うことができ、異常が見つかったときの修復作業も適切な指示を受けながらスムーズに行うことができます。
②パイロットと整備士の訓練プログラム
JALはホロレンズを活用したパイロットと整備士の訓練を行うためのプログラムを開発を行なっています。
完全実用化はまだ実現されていませんが、ホログラム映像でコックピットやエンジンをリアルに体感できるように再現することによって、臨場感のある訓練ができるようになると期待されています。
③OPERADA
日立製作所が開発した「OPERADA」は手術室の構築イメージを前もって体験できるアプリです。
手術を適切に行うためには、多くのスタッフがスムーズに動けるように手術機材のレイアウトを考える必要があります。
「OPERADA」を使うことで、手術室を新たに作る前や新たな機材を導入する前に、ホログラム映像で手術機材をどこにどう配置するかシミュレーションすることができます。
④軍艦島デジタルミュージアム
軍艦島デジタルミュージアムでは、世界遺産の軍艦島のかつての記録を展示するために最新デジタル技術を活用しています。
ホロレンズを装着すると、軍艦島のゆるキャラ「ガンショーくん」の案内で、当時の軍艦島の島民の生活に触れながら館内の展示を見ることができます。
また、石炭の採掘体験ゲームもプレイできるなど、ホロレンズを最大限活用したアミューズメント施設となっています。
特徴2:軽量で長時間使用も楽!
「頭に装着するPC」
と考えるとそれなりに重量があるように感じるかもしれません。
しかし実際にはHololensの重量は579gでHTC VIVEやPSVRなどのVRゴーグルよりも軽くできています。
なので、長時間装着しても比較的、首などが疲れにくくなっています。
特徴3:魅力的なアプリが多い
現在、ホロレンズはMicrosoft Storeでアプリを370個以上入手できるようになっています。
ホロレンズにはWindows10が入っているので、PowerPointやExelなどのWindows10に対応したアプリ(UWPアプリ)を利用することによってビジネスが便利になります。
とはいえ、ホロレンズには実は一般向けに楽しいアプリも多いので少しだけ見ていきたいと思います。
①RoboRaid
「RoboRaid」は、部屋の中に現れ、襲いかかってくるエイリアンを撃破していく1人称のシューティングゲームです。
子供の頃の空想遊びを具現化したような体験は、現実の世界に仮想現実を投影するホロレンズの醍醐味といえるでしょう。
②Minecraft(マインクラフト)
VRヘッドセットでもマインクラフトは遊ぶことができますが、ホロレンズを利用すると現実との融合によってさらに楽しい体験ができるようになります。
リビングでマインクラフトを起動すれば、部屋があっという間にマインクラフトの世界になります。3Dモードで遊ぶこともできるので、奥行きや高さをリアルに感じながら世界を作り上げることができます。
ホロレンズ版の特徴的な機能として「リアリティモード」があります。キャラクターを第三者視点で動かすことができる機能です。
第三者視点という「神の視点」で操作することができるというのは、これまでのマインクラフトではなかったホロレンズならではの体験ということができます。
③Actiongram Beta
「Actiongram Beta」は高度な技術や機材が必要なく、誰でも気軽に現実と3DCGを合成した映像を制作できるアプリです。
あらかじめ用意されているキャラクターや特殊効果などの3Dモデルを、実写映像と合成した映像を作ることができます。
複雑な技術は必要なくジェスチャーや音声操作によって制作できるので、プロアマともに映像制作の分野での活用が期待されています。
特徴4:音声とジェスチャー、視線で操作できる!
ホロレンズを使用して目の前に広がるホログラフィックディスプレイは音声やジェスチャー、視線で操作することができます。
音声でWindows10のコルタナを操作することができるのです。ただし、発声と発音がしっかりしていないと認識してくれないので、慣れるまでに時間がかかるかもしれません。
また、視線とジェスチャーを組み合わせて操作を行うことができます。
視線の先に点として表示されるカーソルを合わせて以下のジェスチャーをすることでアプリの起動などの操作ができるようになります。
・Bloom(ブルーム):手のひらを上にして握り、手を開く/動作アプリを閉じたり、スタートメニューを開く
・Air Tap(エアタップ):人差し指を立てて、まっすぐ下に折るように倒す動作/マウスでいうところのクリック
・Tap and Hold(タップアンドホールド):Air Tapをして、人差し指と親指でつまむ動作/マウスでいうところのドラッグやスクロール
以上の動作を行うことによってマウスを使うことなく画面操作を行うことができるのです。
特徴5:MR空間を他のユーザーと共有できる!
ホロレンズは自分が見ているMR空間を他のホロレンズユーザーと共有することができます。
そのため、MRを利用したミーティングやプレゼンをすることができるようになるのです。
例えば、製造業で実物がまだない新型モデルの開発の際、旧型モデルに新型モデルのイメージを合成してデザインを確認するという使い方がされています。
また、医療現場で患者のスキャンデータを使って手術内容を全員で確認したり、シミュレーションを行われています。医師だけでなく、患者に対してもホロレンズを使った手術内容や治療経過の説明も行われているのです。
ホロレンズの価格
ホロレンズには法人向けのバージョンと開発者向けバージョンの2種類あります。
価格は以下の通りです。
・開発者向け:33万3800円
・法人向け:55万5800円
なお、一般向けに販売されているのは開発者向けバージョンとなっています。
ホロレンズはどこで買える?
ホロレンズは公式サイトで購入することができます。
Amazonでも購入することはできますが、Hololensの正規の代理店ではないので、万が一故障してしまった場合などの保証やサポートが受けられない場合があります。
高額なホロレンズを安心して購入したいのなら、結局マイクロソフトの公式サイトを利用した方が良さそうですね。
*現在マイクロソフトのホロレンズの公式サイトは「HoloLens2」のものにリニューアルされています。
販売は開発者向けのみ
ホロレンズは法人向けと開発者向けのものがリリースされています。
一般用に販売されているのは開発者向けのみです。
ちなみに、法人向けホロレンズ(Commercial Suite)では、
・起動可能なアプリを制限できる機能
・アプリのインストールやセキュリティ設定などを一括で行う機能
・指定したメンバー以外はアクセスができないプライベートWindowsストア
など企業がホロレンズを利用しやすくなる機能が付属しています。
新モデル「HoloLens2」がリリース!
2019年2月モバイル製品の展示会「MWC19 Barcelona」で、マイクロソフトはホロレンズの新モデル「HoloLens2(ホロレンズ2)」を発表しました。
視野角が2倍になり、アイトラッキングが搭載されるなど、「前世代機よりも3倍快適」に使えるようになったというホロレンズ2についての詳細はこちらにまとめてあります。
ぜひこちらの記事をご覧ください。
HoloLens概要
・OS:Windows 10.0.11802.1033(32-bit)
・CPU:Intel 1.04GHz駆動 64-bit クアッドコア Atom x5-Z8100
・GPU / HPU:HoloLens Graphics
・専用ビデオメモリ:114MB
・共有システムメモリ:980MB
・RAM:2GB
・ストレージ:64GB
・アプリメモリ使用上限:900MB
・静止画の画素数:2.4MP(2048×1152)
・動画の画素数:1.1MP(1408×792)
・映像フレームレート:30fps
・バッテリー:16,500mAh
・重量:579g
・価格:333,800円
まとめ
マイクロソフトが開発したHoloLens(ホロレンズ)。
VRでもARでもなく、現実の世界に仮想のイメージが密接に結びついたMR体験をすることができるデバイスです。
ホロレンズは産業や医療、教育などさまざまな分野で活用されていて大きな可能性を感じさせます。
しかし、あくまでも開発者向けに販売されているものであり、ホロレンズとMR技術が身近になるにはまだまだ時間がかかりそうです。
マイクロソフトもさらにMR技術が普及していくように、MR用のアプリや次世代機の開発を進めていると明かしています。これからの展開に期待ですね。
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筋トレとVRを愛するライター。VRでマッスルを実現できないか現在思案中。