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17億円の資金調達をしたWaveOptics、新型ARスマートグラスを開発中

ARデベロッパー企業WaveOpticsは現在、軽量で小型なARスマートグラスを開発中であり、17億円の資金調達を達成した。ARスマートグラスの小型化や軽量化は、現在多くの企業が開発に取り組んでいる。

英国に拠点を置くAR開発企業であるWaveOpticsが、約1200万ポンド(約17億円)の資金調達を達成した。

同社はAR技術の光学系を開発しており、ウェーブガイドという新技術を用いて高機能で小型のARスマートグラスを開発している。

概要

新型スマートグラスについて

現在、WaveOpticsの投資段階はシリーズBであり、つまり事業を開始し、技術開発によって製品を生み出すという最初の段階(=シリーズA)から次のステップへ進み、技術開発のみならず事業を拡大することを目的に含めた活動へと踏み出したということだ。

同社は新技術「ウェーブガイド」を採用したARスマートグラスの開発に取り組んでおり、同社のアナウンスによると、この新技術を採用したことによって、あらゆる形の画像データを、どんな大きさでも、フルカラーで表示することが可能になるという。

同社は新型スマートグラスのデモ映像を公開しており、サイクリングをするユーザーが着けているスマートグラスには、ロードマップを示す緑色の線が、道が視認できる限りの長さにおいてAR表示されている。

ウェーブガイド技術とは

昨年11月の同社の報告によると、このスマートグラスの視野角は40°であるが、2017年中にはさらに広い視野角でのAR表示が可能になるとのことで、デバイスの軽量化、小型化も進む。

従来のAR技術では、ディスプレイに映像を投射するためにはプリズムや鏡面反射を使う必要があったが、Wave Opticsが採用したウェーブガイド技術ではグラスの周辺部分に取り付けられたマイクロディスプレイから映像をレンズに直接投射するため、プリズムや鏡面を使う必要がない。

そのため、物理的なコストを大幅にカットすることができ、そのためデザインも普通のメガネと変わらない程のコンパクトなサイズにまとめることが可能になった。

ウェーブガイド技術は既に様々なARプロダクトに採用されており、たとえばMicrosoftのARデバイス「HoloLens」や、下で説明する「Vuzix M3000」、またMagic Leapもウェーブガイド技術を用いてデジタル映像をディスプレイに投射することに関する特許を取得している。

ARスマートグラスの実用化に向けて

デバイス形状の改善の必要性

現在、3Dデータを現実世界に重ね合せるAR技術はスマートフォンやタブレットなどのタッチスクリーンデバイスを中心に普及しつつあるが、理想的なのはグラス型デバイスによって、手にデバイスを持たずに視界いっぱいに広がったスクリーンを使って操作することだ。

現時点ではMicrosoftの「HoloLens」が、ジェスチャーと音声認識によってアプリケーションを操作できるが、HoloLensのような巨大なデバイスを装着して生活や作業をするのは実用的とは言えず、デバイスの軽量化と小型化が重要になる。

現在、コンパクトなARスマートグラスの開発は様々な企業が取り組んでおり、いくつか例を挙げる。

Microsoft Research

Microsoft Researchが研究、開発するARスマートグラスは、メガネ型コンパクトサイズでありながら80°の広視野角を実現するものだ。

メガネ型デバイスは、たとえば「Google Glass」がそうであったように20°程度の視野角を実現するのが限界であり、80°以上の視野角を確保しようとすると、HoloLensのようなヘッドセット型、あるいはヘルメット型になる。

しかしMicrosoft Researchは、メガネ型でありながら80°の視野角を確保することに成功した。

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また、グラフィック性能の向上も図られ、高解像度な画像の描画が可能になり、リフレッシュレート90〜260Hz(1秒間に90〜260回描画)を実現している。

Essential

Andoroid開発者のAndy Rubin氏がCEOを務めるEssential Productが開発するスマートグラスは、普通のメガネと区別がつかないデザインだ。

詳細は未公表だが、このデバイスのレンズはデュアルモードディスプレイであり、ディスプレイの中には1つ以上のカメラがユーザーの方を向くように埋め込まれており、それによって装着者の視線が向いている方向をトラッキングできる。

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このグラスの開発者によると、たとえば商品のバーコードをグラス装着者が見ると、グラス内のプロセッサーが似た商品を購入するオプションをディスプレイにAR表示する、といったことが可能になる。

レンズは度付きにもできるし、感光性レンズ、サングラス用のレンズにもできるので、ファッション感覚で装着することもできる。

Vuzix 「Blade 3000」

Vuzixが開発するARグラス「Blade 3000」は、CES 2017で四つのイノベーションアワードを獲得しており、2017年の後半には出荷予定だという。

Vuzixは2017年中にスマートなARグラスの発売を目指している

64GBの内臓メモリとAndroid 6を搭載しており、重量は80グラム以下、価格は$1,000以下で、2018年には$500に値下げする予定とのこと。

まずは購入コストを厭わない企業・機関に向けての提供となるようだ。

参照元:Road to VR

daisuke


ライター兼翻訳家。2016年12月にプレイステーションVRを体験したことをきっかけにVRに関心を持つ。ARやドローン、AIなどの先端テクノロジー全般に興味があり、SF化する世の中にワクワクしています。

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