VR Inside

VRの未来を創るビジネスメディア

多くの消費者がVRショッピングに期待している - VR Inside

多くの消費者がVRショッピングに期待している

     

VRでショッピング

消費者向けのVRコンテンツとして現在人気があるのは、VRゲームと360度映像だ。だが、将来はVRを用いて買い物をすることも一般的になると考えられている。

VRを使えば、自宅でのオンラインショッピングでも実際に店舗を訪れたかのような形で買い物が可能だ。360度自由な方向から商品を見て、自分の顔写真で外見を設定したアバターに服を着せて「試着」することもできる。

既に多くの消費者がそんな世界を期待しているようだ。今月Worldpayが発表した調査結果によれば、アメリカの消費者のうち65%がVRによって買い物の方法が変わると考えているという。

VRとARへの期待

夜の新宿

Worldpayの調査では、アメリカ、イギリス、オーストラリア、ドイツ、オランダ、ブラジル、そして中国と日本の消費者1万6千人が対象となっている。

技術は普及する?

世界中で多くの消費者がVRとARに期待していると答えており、55%の消費者はこれらの技術がすぐにスマートフォンくらいポピュラーなものになるだろうと回答した。

過半数の消費者がVRは普及するだろうと考えているが、中にはそう思っていない消費者もいる。調査対象の3%(約480人)は逆にVRがじきに誰も使わない技術になると答えている。人数は少ないが、否定的な見方をする消費者も存在しているようだ。

VRの普及に否定的な3%がこれまでにVRを利用したことがある消費者なのかどうかは公開されていない。実際に使ってみて期待外れだと感じたのかもしれないし、そもそも新しい技術に対して懐疑的な消費者であることも考えられる。

VRの利用経験

そもそも、まだVRを使ったことがない消費者も多い。VRを使ったことがあるのは、アメリカの消費者の24%に過ぎないのだ。それにも関わらず、彼らの37%は誰もがVRを使うようになると考えている。

VRを利用しているユーザに限れば、最もメジャーな用途はゲームだ。ユーザの半数がVRをゲームのために使うと答えている。次いでライブ配信のエンターテイメントコンテンツも人気で、23%がゲーム以外のエンタメにVRを使っているという。

VRを使っていない消費者にその理由を尋ねると、使う機会がない(39%)や使う必要がない(33%)という回答が得られた。

ショッピングへの利用

現時点では、特に中国の消費者がショッピングにVRやARを利用することを前向きに考えているようだ。中国の消費者の93%が将来的にVRやARを使って買い物をするかもしれないと答えている。この割合はアメリカでは58%にとどまり、イギリスやオランダではさらに低く、それぞれ35%と30%でしかない。

だが、アメリカの消費者もVR技術がショッピングをより楽しいものにしてくれると考えている。

54%が実店舗でVR技術が利用されることに期待しており、59%はVRのショッピングアプリに期待しているという。25歳から34歳の若い世代に限れば、それぞれの割合は72%と78%になる。

特に若い世代をターゲットとしている店舗では、VR技術を採用する価値がありそうだ。

VR技術とショッピングを結びつけることで、衝動的な買い物を増やすことになるかもしれないとも言われている。アメリカの回答者の30%はVRやARといった技術で商品を「見られる」ようになると衝動買いが増えそうだと答えた。この数字も、25から24歳では53%と高くなる。

自宅に居ながら商品を目で見て選べるという新しいショッピングの形が実現することで、消費者の財布の紐が緩む可能性すら見えてきた。

VRショッピングの問題

紙幣とビットコイン

Worldpayで北米を担当するゼネラルマネージャー、Casey BullockはVRが小売業界を大きく変えてしまうかもしれないと語る。

「VRは、急速に一般の消費者が利用できる技術になりつつあります。VRには、モバイルやソーシャルにとどまらずに小売業全体を変えてしまうだけのポテンシャルがあります」

VRやARによって、消費者は店舗に行かなくても買い物ができるようになる。パソコンやスマートフォンでのオンラインショッピングが普及したように、VR/ARデバイスでの買い物も日常生活の一部になるのかもしれない。

だが、実際に買い物をするためには支払い手続きが必要になる。ゲーム内通貨でアイテムを購入するように、VR空間だけで買い物を完結させられるのが理想的だ。そのためには、セキュリティの問題を解決しなければならない。

VRとセキュリティ

VRを使わない一般的なオンラインショッピングでも、ユーザアカウントやクレジットカード番号の管理には注意が必要だ。多くの消費者はVRヘッドセットに支払い方法を登録することを危険だと考えている。

カード番号を登録しておけば便利に使えるが、デバイスそのものが盗まれてしまったり、何らかの方法でデータが盗まれてしまった場合の被害が大きくなる。将来的には、VRヘッドセットに網膜認証の機能が追加されて決済に利用されたり、指紋を認証できるスキャナーとの接続が可能になったりするかもしれない。

Worldpayは、VR空間で現実と同様にクレジットカードを使って決済する方法を研究している。バーチャルなカード読み取り機とバーチャルなカードを使って支払いを行うのだ。

古いのか新しいのか分からない方法だが、ユーザにとっては馴染みのある動作なので受け入れやすいのかもしれない。

 

ユーザがVRを使って買い物をしない理由はセキュリティばかりではない。今回の調査では42%のユーザがデバイスのセキュリティへの懸念を挙げたが、デバイスのコストを挙げたユーザは61%だ。

VRショッピングが一般化するには、ヘッドセットを使うユーザの増加と合わせて安心して支払いに使えるセキュリティの整備が必要になるようだ。

 

参照元サイト名:Worldpay
URL:http://www.worldpay.com/global/blog/2017-05/virtual-and-augmented-reality-are-shoppers-ready

参照元サイト名:GlobeNewswire
URL:https://globenewswire.com/news-release/2017/05/25/996096/0/en/STUDY-65-percent-of-U-S-consumers-expect-virtual-reality-will-change-the-way-people-shop.html

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでVRInsideをフォローしよう!

ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。