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MRが職場にもたらす変革ーMicrosoftが実現を目指す「未来の働き方」 - VR Inside

MRが職場にもたらす変革ーMicrosoftが実現を目指す「未来の働き方」

     

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「ポケモンGO」の爆発的ヒットによって、ARという単語を知らなくても、そのコンセプトを知った人は数知れない。

アニメ「ソードアート・オンライン 劇場版」に登場するARデバイス「オーグマー」によって、このテクノロジーの存在を知った人も多いだろう。

物理世界にデジタルデータを重ね合せるAR技術とVRを融合した"MR(Mixed Reality=複合現実)"を、米マイクロソフトはWindows Mixed Realityというコンセプトに発展させ、様々なデバイス、サービスへの実装を試みている。

MRによって、我々のワークスタイルはどんな変化を遂げるのだろうか。

Build 2017において、HoloLens開発担当を務めるアレックス・キップマン氏によるプレゼンテーションは、MRが職場に限らず、生活のあらゆる場面にもたらすであろう未来を描くものだった。

デモで示された、MRによるコラボレーションの可能性

キップマン氏によるプレゼンテーションの途中、4人のメンバーがHoloLensを装着して登壇した。

彼らはシルク・ド・ソレイユのメンバーで、HoloLensを使ってMRにデジタルの舞台装置を創り出すデモを行った。

ジェスチャー操作によって単純な形状ー円柱、球体、立方体ーのオブジェクトをMR内に読み込み、配置し、入れ替えながら様々なレイアウトを試すことができる。

空間を共有しているメンバー同士で自由にオブジェクトを操作しながら、即興のステージレイアウトをデザインしてみせた。

このデモで特筆すべき点は、デモの中盤で、空間上に黒づくめのもう一人のメンバーのアバターがホログラムで現れたことだ。

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彼だけはマイクロソフト製のVRヘッドセットを着けて遠隔地からアバターを通してデモに参加して、他のメンバーとコミュニケーションをしていた。

つまりソーシャルVRであるが、彼のアバターはホロレンズを着けた他のメンバーにも共有され、MR空間の中にもう一人のメンバーとして実質的にその場に存在している。

彼はコントローラーを使って空間にメニューを呼び出し、既に形作られている舞台装置に木目調の装飾を与え、背景の書き割りに金属調のテクスチャを施す、という一連のデモを行ったのち、青い光のグラフィックと共にアバターごと消える、という演出で退場した。

MRによって、移動の必要が減る

今後、VR/AR技術はさらに進化するだろう。

パソコンやスマホがそうであったように、デバイスはより軽量化・コンパクト化し、低価格でハイスペックになり、VR/ARはより高解像度でのグラフィック描写が可能になり、フォトリアリスティックな、物理世界との区別がつかないバーチャル空間に誰もがアクセスできるようになる。

加えて、ソーシャルVRの進化、5G高速ネットワーク通信などの普及により大容量データ通信が可能になり、ヴァーチャル空間でのコミュニケーション、コラボレーションが容易になっていく。

上記に挙げたシルク・ド・ソレイユのメンバーによるデモのように、遠隔地にいるメンバー同士がバーチャル空間上で集まり、そこでデザインやディスカッションを完結することができれば、大幅な物理的、時間的、経済的コストを削減できるようになる。

そうなると、これからは移動の必要性が減っていくだろう。

ミーティングや、友人とのちょっとしたおしゃべり、久しく会っていない遠隔地に住む知人とのやりとりがAR/VRで出来るようになれば、オフィスや学校に行くために電車や車に乗る必要も減り、移動に費やしていた時間を使ってより重要度の高いタスクや趣味に時間を割くことができるようになる。

MRがもたらす可能性の探求はまだ始まったばかりで、今後多くの取り組みやアイデアが生まれるだろう。

参考例:オーストラリアの空軍がMicrosoft HoloLensを試用。陸軍での導入の可能性も浮上

参考例:NASA、VR/ARは10年以内にスタンダードなツールになると発言

参考例:ドワンゴ、N 高入学式で初導入 『HoloLens』多人数の同期コンテンツ配信システム「DAHLES」を開発

MRが普及した世界とは?

物理世界とデジタル世界が融合した世界とは、どんな世界なんだろう?と疑問に思う方は、Keiichi Matsuda氏が製作したショートムービー、"Hyper Reality"を観てほしい。

MRが完全に浸透した世の中のイメージを掴むことができる。

MR化した街(南米だろうか?)に住む、主人公の女性の何気ない日常を描く、という設定だ。(彼女はデバイスを用いていないので、おそらくメガネ型ARヘッドセットか、ARシステムが実装されたコンタクトレンズを着用しているのだろう)

映像を観ると分かるが、上下左右360度、スーパーに売られているヨーグルトのラベルに到るまで、どこを見てもデジタルデータで溢れかえっている。

途中、デバイスが故障して一瞬だけMRデータが消失した「普通の世界」が映し出されるが、その無味乾燥な世界と情報のカオスのMR世界との差に驚くはずだ。

こんな未来が本当にやってくるんだろうか。

Build 2017においてマイクロソフトが実演したデモを観ると、"Hyper Reality"で描かれる世界に、決してSFにはないリアリティさを感じることができるはずだ。

参照元:UploadVR

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daisuke

Writer: ライター兼翻訳家。2016年12月にプレイステーションVRを体験したことをきっかけにVRに関心を持つ。ARやドローン、AIなどの先端テクノロジー全般に興味があり、SF化する世の中にワクワクしています。