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『グランツーリスモSPORT』のVRモードは1対1のレースのみに制限される

PSVRに対応してPS4で発売される『グランツーリスモSPORT』。以前からゲームの一部がVRに対応すると言われていたこの作品をPSVRで遊ぶ場合、「モードは1対1のレースのみ」「選べるのは収録コースの3分の1」という制限がかかるという。VR映像を処理するための高いレンダリングの負荷から、こうした制限が生まれてしまったようだ。

グランツーリスモSPORT

PCベースのVRヘッドセットを動作させるために高性能なPCが必要とされることからも分かるように、VRゲームの処理を行うマシンには高い負荷がかかっている。

PSVRならばゲーミングPCがなくてもPS4本体があればVRゲームが可能だ。高価なマシンを用意する必要がないのが利点だが、家庭用ゲーム機の性能がVR体験を制限してしまうこともある。

2017年の秋に発売が予定されている『グランツーリスモSPORT』は以前からゲームの一部のみがVRに対応するとされてきたが、E3でPSVRを使って遊べるモードの情報がさらに明らかになった。

『グランツーリスモ』シリーズ最新作

グランツーリスモ

レーシングゲームは、いつの時代も最新ゲーム機の進化したグラフィック性能を示す適切なショーケースとなってきた。マシンの磨かれたボディに映り込む風景、ヘッドライトの反射、濡れた路面の表現などはゲームハードの発展とともにリアルさを増している。

グランツーリスモシリーズは、各ハードの性能を限界まで使った本物のようなグラフィックと本当に車を運転しているかのような操作感、そして多くのマシンとコースを選べる自由さで人気のレーシングゲームシリーズだ。

VR対応のグランツーリスモ

グランツーリスモSPORTは、人気シリーズの最新作だ。グランツーリスモシリーズであるという理由で購入を考えているファンも多いだろう。

だが、この作品には車好きやシリーズファンでなくても注目すべき理由があった。それがPSVRを使ったVRへの対応である。

VR対応は一部のみ

当初、グランツーリスモSPORTはPSVRに対応する本格レースゲームとして期待されていた。

Oculus RiftでのVR表示に対応するDiRT Rallyが高い評価を受けていることを見れば、VRとラリーやレースのような自動車を運転するゲームの相性の良さが分かるだろう。VRデバイスとハンドルコントローラーやブレーキペダルを用意すれば、そこが運転席になる。

このDiRT RallyはPS4版も存在しており、PSVRにも対応でこちらも評価が高い。しかし、日本では未発売となっている。北米版からの輸入版を扱っている国内のショップもあるようだが、もちろん日本語は入っていない。

日本語で遊べるPSVRのレースゲームとして発表時から期待されていたグランツーリスモSPORTだが、こちらは昨年の終わりに全編がVRに対応するわけではないことが判明した。

VR対応の範囲

Dirt RallyはVRに完全対応している。レース中以外の画面はシネマティックモードでPSVRに引き伸ばして表示されるだけだが、それでもヘッドセットを外すことなく全編を遊ぶことが可能だ。

それに対して、グランツーリスモSPORTでVRに対応しているのはごく一部であることが分かった。

1対1のレースのみ&選べるコースも制限あり

Polyphony Digitalのシリーズプロデューサーが明かしたところでは、グランツーリスモSPORTのVRモードでサポートされるのは1対1のレースのみだという。

一般的なディスプレイでのプレイではもちろん多くのマシンが参加するレースモードも可能だが、PSVRでプレイする場合にはプレイヤーとライバルの一騎打ちとなる。

幸い、マシンの選択は自由だ。作品に登場する総数177台のマシンは全てがVRモードで利用できる。

だが、コースの選択には制限がかかる。19あるコースのうち、VRモードで走れるのは3分の1になるという。

VRの非常に高い描画の負荷が全編のVR対応を困難にしたというが、それでもかなり厳しい制限だと言わざるをえない。「PSVRで遊ぶためのゲーム」ではなく、「気が向いたらPSVRを使って遊ぶこともできるゲーム」くらいの感覚で購入を検討するべきだろう。

VR対応の難しさ

VRで遊ぶことを前提としてデザインされた専用のゲームではない場合、様々な要素でVRへの対応は難しくなる。三人称視点のゲームやVR酔いを起こしてしまうような激しい動きのあるゲームは、FPSに比べてVR化するのが難しいだろう。

「運転席からの視点」という形を取れるレースゲームはVR化に向いたジャンルだが、レンダリングの問題からは逃れられない。PS4の描画性能に挑戦するグランツーリスモのグラフィック品質とVR映像を両立するには、犠牲になるものが多いようだ。

今後、なるべく小さい負荷で楽しめるゲームを作るデベロッパーのアイデアや処理の最適化により、VR化のハードルは下がっていくはずだ。だが、VR化によってそのゲームが本来持っている面白さが損なわれてしまっては意味がない。

まずはVRに適した作品がVR化され、より楽しめるものになるのが理想だ。VR対応の次世代ハードが登場すれば、制限なく全編をVRで遊べるグランツーリスモシリーズ作品が作られるかもしれない。

 

参照元サイト名:Upload VR
URL:https://uploadvr.com/e3-2017-gran-turismo-sports-vr-mode-supports-one-one-races/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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