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PSVR専用グローブ型ハンド・コントローラーの特許が申請されていたことが判明

「Skyrim VR」「DOOM VFR」といった期待の大きかったタイトルの売上が好調だったPSVRは、ハイエンドVRヘッドセットの盟主の地位を確固としたものとしつつある。しかし、セールスにおいては盟主であっても、性能という点ではPSVRはVIVEとOculus Riftには及ばない。PSVRには、これら二つのVRヘッドセットには実装されているルームスケールと高性能なハンドコントローラーがないのだ。しかし、近い将来においてはこの状況が解消するかも知れない。というのも、PSVR専用グローブ型ハンドコントローラーの特許の存在が明らかになったからだ。

psvrのハンドコントローラーの特許画像

未来のPSVRはグローブをはめてプレイする?

海外メディアUploadVRは、アメリカのゲーム関連掲示板サイトNeoGAFに書き込まれたPSVR専用グローブ型ハンドコントローラーの特許を報じた。

同掲示板の書き込みには、アメリカ特許庁が発行する特許番号が記載されており、元ネタとなったと思われる特許文書の存在も確認できる。

同特許の説明によると、グローブは「伸縮性のあるセンサーが可変的なデータを生成し、少なくとも1本の指の位置を特定する」とされている(トップ画像参照)。つまり、センサー自体が伸び縮みする素材で作られており、そのセンサーの伸縮によって指をトラッキングする、と考えられる。

フィンガー・ジェスチャーによって、VR空間内の特定の行動が実行できることを説明する画像も掲載されている(下の画像参照)。

グローブの親指の腹部分にボタンが実装されており、そのボタンを人差し指で押して操作することを説明している画像もある(下の画像参照)。

以上の特許はまだ取得には至っておらず、この特許にあるアイデアをもとにしてSonyが実際に何かを開発しているかは定かではない。しかし、こうしたPSVRに対応したグローブ型ハンドコントローラーの特許を申請していること自体が、同社が「PS Moveの先」を考えていることの証拠であろう。

そのほかのPSVR関連特許

グローブ型ハンドコントローラーの特許以外にも、本メディアではPSVR関連の特許を紹介してきた。

インサイドアウト型トラッキングの特許?

Sonyが2016年12月6日に申請した特許は、インサイドアウト型トラッキングに関するものだ。

現在のPSVRは、VRヘッドセットをトラッキングするためのカメラが別個に存在している。このトラッキング方式はアウトサイドインと呼ばれる。対して、Windows MRヘッドセットのように、VRヘッドセットとトラッキングセンサーが一体化した方式はインサイドアウトと呼ばれる。

もっとも、PSVRにインサイドアウト型トラッキングを実装することに関する特許には、添付されている画像(下の画像)を見ても不明な点が多く、この特許が実際の開発に採用されているかは分からない。

ルームスケールに関する特許?

同社は、2017年2月9日にはVIVEやOculus Riftのようなルームスケールを実現するトラッキングに関係する特許を取得した。

同特許には「ルームスケール」とうう言葉は使われていない。しかしながら、画像を見る限りではVIVEのようなルームスケール・トラッキングを可能とする仕組みを暗示している。

当然ながら、この特許が存在するからといって、同社がPSVRにルームスケールを実装することを計画しているわけではない。

トラッキングとハプティックを追求するVRコントローラー

VRテクノロジーが克服すべき課題のひとつに、「バーチャルな手」の実現が挙げられる。この課題をクリアするためには、ユーザのリアルな手の動きをトラッキングすることとバーチャルな触覚の実現が求められる。

現在開発されている多くのグローブ型コントローラーは、このトラッキングとハプティックの同時実現を目指している。以下に最近の事例を紹介する。

Forte Data Glove

Forte Data Glove」はシンプルかつ軽量なデザインながら、トラッキングとハプティックを同時実現したグローブ型コントローラーだ。

もっとも、同コントローラーは触覚をボタンの振動で表現するため、温感や圧力を再現するには至っていない。

Mestro glove

Mestro glove」は、腕に取り付けるモーターと手袋から構成されているコントローラーだ。手首より肘に近い部分にVIVE Trackerも実装している。

同コントローラーがバーチャルな触覚を生み出す仕組みは、手袋部分に内蔵されたモーターが隠れた「腱」を動かし、触れているオブジェクトの形に合わせた抵抗を伝えている。プレイヤーの手は、手袋のつっぱりを「物体に触れた感覚」として感じるのだ。

次世代PSVRは進化する

本記事で紹介したいくつかのPSVRに関する特許が示唆することは、PSVRは1世代のみの「ユニークなゲーム機」で終わることはもはや考え難く、次世代機も開発されるようなSonyのメジャーな商品になるだろう、ということである。PSVRは、これからも進化するのだ。

ソース:UploadVR

吉本幸記


千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com

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