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VRは感性を表現するエモーショナルな場 一時代を築いた先駆者たちが見据えるVコマースの未来 - VR Inside

VRは感性を表現するエモーショナルな場 一時代を築いた先駆者たちが見据えるVコマースの未来

        2017/06/20

サイキックVRのロゴ
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"VRで人間の潜在能力を引き出したい" そう語るのは次世代ファッションVRショッピングサービス「STYLY」を開発する株式会社Psychic VR Lab代表の山口 征浩氏。人間の感覚を刺激し、表現力や想像力、感受性などを劇的に向上させ人々の能力を引き出す、まさに超能力とも言うべき可能性をVRに感じている。

今後は技術の発展だけでなく、それに伴い人間自身もテクノロジーの力を借りて大きな変貌を遂げる、そんな未来をイメージしている山口氏率いるPsychic VR Labは今回、ITの一時代を創って来た元光通信キャピタル株式会社 代表取締役社長の「中村 匡」氏や元電通国際情報サービス執行役員でSecond Lifeを日本で大流行させた仕掛け人の一人「渡邊 信彦」氏、電子書籍大手イーブックイニシアティブジャパン元常務取締役「高嶋 晃」氏、そして当時多額の債務を抱えていた日本交通の経営再建に尽力された京都大学客員准教授・エンジェル投資家の「瀧本 哲史」氏を含む計6名にエンジェル・関係者ラウンドで出資を受けることになった。

今回はその中から中村氏、渡邊氏、高嶋氏に出資に至った経緯や今後の取り組みなどについて、代表取締役の山口氏を含め、お話を伺ってきた。

 

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PROFILE

中村 匡
野村證券で個人・法人営業を10年ずつ行った後、1999年に当時国内最大規模のネット起業向けベンチャーファンド「光通信キャピタル」を立ち上げ、300億を超える額をファンドレイジングして積極的に投資を行っていた。その後、創業256年東証一部企業 大手繊維商社「タキヒヨー」の役員を経て、VRが話題になる以前からPsychic VR Labの支援を行っている。ジャズ好き。父はホンダのスーパーエンジニアで、ホンダを日本一に導いた。

 

VRでもホンダと同じ事をやればいい

---まず、初めて「STYLY」に触れた時、どんな印象を持たれましたか?

中村氏:正直、初見では技術レベルの話で言うとハードウェア自体が発展途上にあったので、画質の低さやレイテンシ-の高さなどが目立ってはいたけど、誰よりもVRに関する知識が豊富な山口さんからVRの未来をわかりやすく説明してもらい、この技術はここで終わらないと素直に思いました。

パソコンからスマホに移行したように次はVRで技術革新が起こる。さらにVRは応用範囲が広いので、VRの基礎技術とうまく掛け合わせられれば絶対面白いものができる。そう感じたので「やるしかないでしょう」という想いを持ち、Psychic VR Labへの支援を決めました。

元々、私の父がちっぽけな町工場だったホンダの社員で、マン島TTレースで優勝した時のチーフメカニックだったため、幼少期からホンダイズムじゃないですが、本当にいいものであれば世界を取れると思って育ってきたので、VRでもホンダと同じことをやればいいんだなって思っています。

また、野村證券・タキヒヨー時代に感じたのは歴史的に見た際、金融市場を大きくしたのはファッション業界であると感じていたので、VRでファッション系に舵を切る山口さんは非常にいい着眼点を持っているなと思ったことも支援を行う決め手になりました。

 

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PROFILE

山口 征浩
超能力・魔法を使える社会の実現をテーマにファッションVRショッピングサービスSTYLYを手掛けるスタートアップ企業「株式会社Psychic VR Lab」代表取締役。2017年本格的なVRショッピングサービスを提供開始予定

 

山口氏:中村さんには昨年の10月にプロトタイプを体験してもらいました。プロトタイプというレベルでもなく、まだまだ形になっていない中、体験してもらったのですが、「山口さん、私はこのプロジェクトで次どのように動きましょうか?」と早速我々の力になってくださりそうな方々を次々に紹介いただきました。

正直、最初はご挨拶程度で終わるのかなと思っていたのですが、実際HMDを外してみると目が違っていて。私がこれからのVRの未来に関して説明すると、これからはVRや付随する技術が世界を変えていくということを一瞬で見抜かれているようでした。確かあの時は初めてのVR体験でしたよね?

 

中村氏:そうですね。つけてすぐにピンっときたというより愕然としましたね。次の10年はVRだと。着けるまではわからなかったけど、つけてすぐこれはまだまだ進化すると思いましたね。当時は初めに申し上げた通り、PCのスペックが低く、体験的には簡易なものではありましたが、それでも「VR」は絶対来ると感じました。

 

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PROFILE

渡邊 信彦
株式会社電通国際情報サービス(ISID)執行役員、経営企画室長、オープンイノベーション研究所所長を歴任。現在は、ジャパンネクストジェネレーションCEO、事業構想大学院大学特任教授、一般社団法人ウーマンイノベーション顧問、ハイパー地方創生音楽プロジェクト「one+nation」のFounderなどを務める。Second Lifeを日本で大流行させた企業側仕掛け人の一人。

 

「Second Life」との違いはあっちの世界ではないこと

---PCのスペックと言えば、当時「Second Life」でも問題になったと思いますが、VRもまだまだハイスペックPCが普及していない中、同じように一次の流行として廃ってしまう可能性もないとは言い切れないと思うのですが、当事者であった渡邊さんはどうお考えでしょうか?

渡邊氏:Second Lifeが終わった理由を皆さんハードウェアがついて来なかったと片づけるのですが、実態はそれだけではないと思っていて、少なくとも企業の持っていたパソコンはハイスペックなPCでストレスなく動いていましたし、個人が家で体験する時には、PCに負荷を与えずにコミュニティを楽しむ方法をユーザーは知っていたので、実はそれだけが原因ではなかったんですね。

私が思う原因は、いわゆるバーチャルな空間上に "目的のないもの" が大量に作り上げられてしまい、"誰のために何を" するかというのに特化しなかったため、単に広い空間が際限なく製造され廃墟だらけになってしまったことだとおもっています。なので現在でも音楽ライブやアート展示など目的のはっきりしたコミュニティは存続し一定数のユーザが楽しんでいます。

初めて山口さんとお会いし「STYLY」のお話を聞いた時には、正直「Second Lifeの二の舞を作ろうとしている人がいる」と感じました。 なぜかと言うと、私は直観というよりも過去の失敗経験があるので、単純にVR空間に展示場を作るだけでは、2Dから3Dに変化しただけでユーザ体験の本質はなにも変わっていないと思ったからです。

メタバース上にリアルを持って来て再現できたところで、やはりリアルに勝てるものは作れない。外からメタバース内に入るという感覚です。でも、「STYLY」はリアル店舗を再現して提供するのではなく、ユーザの意識空間を拡張させるので中に入るのではなくつながるイメージです。つまりセカンドライフはあっちの世界でそこに入り込んでいった、VRは自分の拡張、つまり一人称なんだとおもうんです。だからブランドを空間で表現することは、ユーザが新しい作品を受け取ることにあたるとおもうんです。

各ブランドが持つそれぞれのコアコンセプトを一つの空間上でユーザが体験することで今までにない価値の提供が可能となり、より一層魅力が伝わる。そう考えると全然違う意味を持つと思ったんですね。

テレビがなかった時代にはファッションブランドがテレビCMを作るなんてことは存在しなかったPR方法です。VR時代にブランドが空間をつくる。これはブランドが新しいユーザとの接点を持つことになるのだと思っています。

もっとリアルに!没入感!みたいなところを追求していくのはゲームで終わりだと思っていて、その次の世界観を目指しているというのが彼の思想なので、そこには「Second Life」で実現でき得なかった部分があると考えています。

 

山口氏:渡邊さんは日本で「Second Life」にいち早く目を付けられてアメリカのリンデン・ラボと話して日本に普及させた仕掛け人の一人ですが、どこに注目されたのですか?

 

渡邊氏:私は当時、金融のIT化をやっていたのですが元々金融が好きだったわけではなく、インターネットが好きで何とかインターネットと金融でイノベーションを起こさないと好きな仕事ができないと思い、インターネットバンキングやオンライントレーディングシステムを構築していました。

その関係で当時、2005年にサンフランシスコで今で言うフィンテックの発祥ピッチイベント「Finovate」に参加していて、そこで「俺たちは顧客をマーケティングで囲うんじゃなくて、育てるんだ」と言って子供たちのために「Second Life」の中に島を作り、そこでバーチャルマネーを発行して運用を可能にするんだ!という計画をウェルスファーゴが豪語していたんですね。

そこで初めて「Second Life」を知り、直接話しかけてみたところ、オフィスに連れていかれて実際に体験してみたら、これがすごい。VRと同じで別次元の世界に没入できる事に感動し、一気にハマってしまいました。

そこから「Second Life」上に "バーチャル東京" を作る計画を始め、新しい世界を作ろうといろいろな事を実施していきました。その中で特に我々が面白いと感じた一つが、過去広告業界で起きてきた事がものすごい速度で起きた点ですね。

看板設置や土地の賃貸、イベント開催や企業プロモーションなどが真っ白で何もなかった空間から急速にいろいろなものが立ち上がっていきました。「Second Life」には仮想通貨があり、その通貨でクリエイターの商品を購入できたのですが、今度はその商品の著作権問題が起こるんですよね。そこで、代理店システムを入れて通貨配分のシステムを作ったり、ポイントサービスが導入されたり、株式市場が立ち上がったりと産業革命以降ゆっくりと起ってきたことがものの1年で起っていました。

ただ、先ほども申し上げた通り、あまりに目的のない空間が超スピードで出来上がってしまったために廃墟が多くできてしまい、ユーザの期待についていけなかったため、急速にスケールダウンしていきました。

この経験から単にバーチャル展示場を作るだけでは歴史を繰り返すだけと思っていた私の解として、しっくり来たのがまさに「STYLY」でリアルが正解ではなく全く新しい場として、" 感性を表現する場 "というのが正解なのではないかと思っています。

 

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PROFILE

高嶋 晃
電子書籍大手イーブックイニシアティブジャパン元常務取締役。電子書籍黎明期の2000年に小学館・シャープの出身者らとともにイーブックイニシアティブジャパンを創業。インターネット・スマートフォン市場の拡大とともに業績を拡大し、2011年マザーズに2013年東証一部へ上場を行う。Kindleが発売される7年前の2000年からデジタルで漫画・書籍を読む文化を日本で作り上げた一人。

 

ワンクリック文化はストレスでしかない

---ありがとうございます。続いて、電子書籍文化を創られた立役者である高嶋さんにお伺いしたいのですが、当時Kindleが発売される7年の前から電子書籍事業に従事されていた経験から、現在のVR市場をどう見ていますか?

高嶋氏:VRは電子書籍の当時と同じくまだまだ黎明期である思います。ただ、今もっとも可能性を感じる分野だとも思っています。

私は電子書籍事業を16年やってきているのですが、今正直、踊り場になっています。理由はいろいろあるのですが、私が考えるのは3つ。1つは2次元だと商品の本当の価値を伝えられない点だと思っています。だから、苦労して作った商品もそうでない商品も同じ値段でしか売れない。

2つ目はフォーマットの問題。私は前職、シャープでビデオ事業を担当していたのですが、当時のビデオ戦争(VHSとベータマックスのデファクトスタンダード戦争を主に指し、ビデオのフォーマットを争っていた)が起きた時、一時ビデオの普及率が止まったんですね。要するにどちらか勝った方を買わないと使えなくなってしまうから。今同じようなことが電子書籍でも起きていて、Amazonや楽天、そして我々ebookを使っているユーザもどこかが使えなくなってしまうと読めなくなってしまう。だから、利用者の伸び率が鈍化しているのだと思います。

そして、3つ目は購買行動自体に魅力が薄い点。検索というのは非常に便利ではあるのですが、例えば昔、近所の書店にフラッと入ってお目当ての物を買おうと探していたら、もっと面白そうな商品を見つけてしまい、つい衝動買いをしてしまったというような経験ってないですか?本来、何かを購入する際は商品を探すという行動も含めて "楽しさ" を感じるはずなのに今はいかにワンクリックで買えるか、という利便性しかバリューがない。

現在、全国1700の市町村の1/3が書店が1軒もないらしく、今後この流れがさらに加速すると購入する楽しさを知らない子供が増え続け、結果的に電子書籍市場は頭打ちになってくるはずだと感じています。

そんな時に知人に「VRでゲームやアダルトではなくECをやっている人がいる」という事を聞き、私もECをやりたかったので紹介してもらいました。その時、実際に「STYLY」を体験させてもらったのですが、これだったら私が電子書籍事業で常々問題に感じていた商品価値の向上と購買行動自体に楽しみを与える、という点を解消できると強く感じました。この経験でVRというものに大きな可能性を感じましたね。

 

---山口さんは御三方とお話をして、どういうところで一緒にやっていきたいと思われたのでしょうか?

山口氏:VRは新しい分野ではあるのですが、過去の歴史であったり、先輩方が作ってきたものから学ぶ事が多くあると思っていまして、それぞれの知見からご助言いただきたいと思ったのが1つです。もう1つは、VRは今後の世界を変え、人類を変貌させるぐらいのポテンシャルを持っているものなので、我々は単にサービスを作っていくのではなく、文化を作って社会を作って世界を作っていくということをやっていかないといけないと思っています。

だからこそ、今まで歴史を作ってきた方々に参画いただき、私自身が見えない、若い人間だけだと見えない部分をアドバイスいただいた上で、一緒にこれからの未来を作っていくという事ができたらいいなと思っています。

 

---今後はどのような形でご協力いただくのでしょうか?

山口氏:中村さんには取締役として入っていただき、まだまだ小さな会社ですので、いろいろアドバイスをいただく予定です。渡邊さんにはエバンジェリストとして外向きの発信をやっていただくとともに、今後のビジネススキーム作りを手伝っていただきたいと思っています。高嶋さんにはアドバイザーとして過去の経験からこちらもアドバイスをいただく予定です。

あとはいろんな方を紹介していただいています。そもそも紹介していただける方が我々だけで動いている時とは全然違うんですね。縁のつなげ方がすごく上手いと思っていまして、中村さんはJAZZBAR、高嶋さんは馴染みのワインバーでいつも人を紹介していただくのですが、もちろんお二人から紹介してもらうだけで話のスタートラインが違うのですが、+α紹介してもらう場の雰囲気が違う。

実際、中村さんに渡邊さんを紹介していただいたのもJAZZBARで一緒にいい音楽と、いい食事をしながら私が話をすると、音楽・食事とセットですごい話をしている雰囲気になって。

空間ダイビングをサービスとしている我々として、人を紹介するという行為一つとっても紹介する"場"一つで印象が大きく変わる。そんなことを自で実践している方々にこそ、いろいろ助言をいただいた方が今後よりよりサービスに昇華できると思ったのもご協力をお願いした一つの理由ですね。

 

VRバブルは起こらない

---続いて、ITバブルとSecond Lifeバブルのど真ん中にいた中村さん、渡邊さんから見て当時のバブルのスタートラインとVRのスタートラインは全然違うように感じるのですが、お二人をどう見られていますか?

中村氏:そういう点で言うと全然違うよね。證券市場でのバブル崩壊は国際間のミスマッチ、つまりこの国は世界に通じる情報として発信しているけれどもアメリカは全く理解していなかったというようなギャップが起こってたというのが要因だと思うのだけれど、日本で起こったいくつかの暴落は金融機関の貸しすぎというのが明らかにあった。儲ける意欲が強すぎて、必要のないお金をどんどん貸していくというのがバブルの要因。

では、VRでバブルが起こるのかという点で言うとそんな要素は私はないと思います。

今は必要だからVRに投資をしている段階で、それこそまだ普及までいっていないので、あと何年かかっても黎明期だよね。恐らく普及にはハードウェアの縮小化はマストだと思うので、そこが実現されると一気に普及が進んでいき、そのうちデバイスを装着しながら生活することが当たり前の時代が来る。その時には空間創造のマーケットはもっと大きくなっている訳だから、その時にどういうコンテンツが必要になって、マジョリティの人に評価されるのは正直わからない。

だけど、私はネットで買い物をする事は当たり前になっているけど、どこか不便さとかつまらなさとか、ストレスが極限まで来ていると思っていて、特にファッションでは。買った瞬間虚しいんだよね。高嶋さんもおっしゃっていたけど、付加価値なんて何にもなくて早ければ早い方がいい。でも、その買い物に満足感は何もなくて。だから便利を追求していくんじゃなくて、空間にいる事自体が楽しいっていうのがもしかしたらマジョリティの本質なのかもしれないと思っています。

そうすると滞在時間が自ずと伸び、必然的にみんなが考え出すコンテンツがスマホやPCとは真逆になってくると思うんだよね。そう考えると同じような歴史は辿れないし、バブルには現段階だとほど遠い。5年や10年ではきかない、もっと先にならないとバブルは来ないと思いますね。

 

渡邊氏:「Second Life」と比べてVRは何が違うかという観点でお話すると、まず情報量がまったく違いますよね。音楽のハイレゾみたいなものです。人間が意識して感じていない情報がインプットされていきます。そこで作り上げる世界観は10年の時を越えてまったく違うものへとバージョンアップしていると思います。

また、「Second Life」はバブルとともに参入した企業が単に現実リアルにあるものをそのままリアルに再現しようとしたのに対して、VRはリアルを移行するのではなく、感性に関わるような新しい世界観だとか、新しい表現方法を利用して新しく何をしようか!というある意味しがらみのない部分からスタートできているのが大きな違いだと思います。

 

限界を感じている人が枠を超えてイノベーションを起こす

---ありがとうございます。高嶋さんにお伺いしたいのですが、電子書籍は火が付くまで少し時間がかかったと思いますが、その時と比べ、VR市場の動きはどのように見えますか?

高嶋氏:結構、近しいステージにいるのかなと思っています。98年に電子書籍を実験的に作ることになったのですが、当時インターネットはなく通信衛星で、社会インフラはもちろん整っていなく、電子化されている漫画など何一つない所からスタートしたんですね。

一冊の本を落とすのに丸一日かかってできるかどうかだったので、100人のうち99人が絶対失敗すると思ってたみたいです。ただ、私には何年先になるかはわからないけれども、絶対電子書籍が当たり前になる時代が来る事が鮮やかに見えていました。

VRもまさに同じような可能性を感じていて、まだまだ発展途上。インターネットが出てきたのもついこの間と思えば、EC何てここ10年20年の話なので、人類の歴史から考えると点でしかない。これからさらに10年20年スパンで大きな技術革新が起るはずなので、そのタイミングでVRが新たな潮流になるのだと思います。

 

中村氏:高嶋さんが言うから面白いし、信憑性があるよね。元々シャープで液晶売らないと儲からない世界にいた人が今、VRやってるでしょ。液晶があることを前提に語っていないので、今後私はこういう人達がたくさん出てくるようになるんだろうなと思っています。現状ある様々なデバイスなども含めて、今のものを活かそうということと全く違うものを出しにいくのって、限界を感じている人達が一番わかっている訳で、この延長線上では何も生まれないとわかっている人達が飛び越えていくんだろうなと思っています。

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---Psychic VR Labに期待することや、今後どのようにサポートして行こうと思っているのか、それぞれお聞かせください。

中村氏:まずは山口さんが作っているVRプロダクトをサポートしていくのが数年続いていくと思います。VR領域は想像以上に応用範囲が広く、可能性がある分野であることは間違いないが、今2次元で儲けているような人間や最先端技術に拒否反応を起こすような人達からVRに対する否定的な意見が恐らく多数出てくるだろうと思っています。それこそ科学的根拠のない誹謗中傷だって出てくるでしょう。VR市場という大枠で考えると、そこをクリアにしていくのも私の役目だと思っています。

 

渡邊氏:山口さんは私が見ている世界より先を見ているんだとお会いした際に感じ、今までお会いした人の中で自分が見えなかった世界を創ろうとしている方に初めて会ったので、ぜひ未来を創ってほしいと期待しています。正直、今までいろいろな方にお誘いはいただいたのですが、私は人を手伝うというのが嫌いで自分でやりたい方なのですが、手伝いたいと思わせてくれる方だったので今回ご一緒させていただくことにしました。

もう一つは今まで人間が感じなかった感覚、視力、聴覚、嗅覚だけではない違う感覚を空間を通して感じさせるというコンセプトに期待しています。今後はエバンジェリストとしてPsychic VR Labのプロダクトを発信し、ビジネススキーム作りにも関わっていく予定です。

 

高嶋氏:勝手な期待からいけば、"サイキックLEGO"じゃないですがLEGOのようにブロックごとに定型化されたものを使うことで、誰でも簡単に空間が作れる、そして情報発信ができるようなものに育っていくと嬉しいなと思っています。

短期的に儲けるという事も大切ですが、儲けって人々が楽しんでワクワクする場所に集まってくると思うので、社会的に良い形で役立つプロダクトになってくれるといいなと思っていますし、私の過去の知見で参考になりそうなものはどんどん共有していこうと思っています。

 

---最後に山口さんからPsychic VR Labの今後の方向性について、ご説明いただけますか?

山口氏:我々はVRを利用してサービスを生み出すだけでなく、サービスの上に産業を作り、文化を作り、世界を作ることが重要だと考えています。その未来は今の延長線上から大きく変わると思っていて、今まで対極にあると思われていたものが、テクノロジーの進化で意識する必要もなくなれば、本当に融合していって新しい世界が絶対できると思っています。

現実とバーチャルリアリティーもそうだし、自分と他人であったり、生命とコンピューターであったり、これまで別だと思っていたのが融合した新しい世界作っていきたいと思っているので、諸先輩方にもご協力いただきながら進めていきたいと思っています。

 

VRを通じて、人間の可能性を伸ばしていき、今の延長線上ではない新たな未来を構築するという想いに吸い寄せられ、一時代を築いてきた方々が一同に会し、本気でまだ見ぬ未来に向けて走り出そうとしている。

人によっては否定的な意見を持つ人もいるかもしれない。そして、彼らが言うような未来が確実に来るとも言えない。

もちろん可能性の一つであるという事は間違いないが、ではなぜそれぞれの分野で一時代を築いた人間が集まったのだろうか。それぞれの時代で否定的な意見を跳ね除け、ブームを作ってきた人たちだからこそ可能性をPsychic VR Lab、そして山口氏に感じたためではないだろうか。

Vコマースに未来はあるのか、正直わからないが今回のインタビューを通じて、その大きな可能性を感じることができた。Psychic VR Lab、注目しておいて損はないだろう。

お時間いただき、ありがとうございました。

お時間いただき、ありがとうございました。

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Ryohei Watanabe

Writer: 2012年よりスマホゲーム専門メディア「アプリ★ゲット」で記事執筆・編集・メディア運用・アライアンスなどを担当。