VR Inside

VRの未来を創るビジネスメディア

Lenovo Phab 2 Proが発売 Google Tangoを採用した初めてのARスマートフォン

   

11月1日、Lenovo Phab 2 Proが発売された。初めてGoogleの革新的なAR技術Tangoが採用され、他にもユニークな特徴を持つスマートフォンである。

Lenovo Phab 2 Proイメージ

新しい時代の幕開けである。11月1日、スマートフォンLenovo Phab 2 Proが発売された。Phab 2 Proはいくつかの点でユニークである。まず、6.4インチの巨大なタッチスクリーンディスプレイを備えている(比較のために述べるならば、iPhone 6 Plusのスクリーンは5.5インチである)。加えて、二日に渡って電池がもつ4050maHのバッテリを誇る。何よりも、Googleの革新的AR技術であるTangoを搭載した初めてのスマートフォンである。

Tangoは、GoogleのJohnny Leeが率いる技術専門チームが発案したものである。その技術は、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせたものだ。スマートフォンのカメラと深度センサ、そして素晴らしいアルゴリズムを組み合わせ、3次元空間内での位置把握を可能とする。

Leeによれば

「ある意味で、(Tango)をGPSのようなものだと考えることができます。GPSの技術が生み出されたとき、それのあらゆるエコシステムも誕生しました。空間上でどのように動いているかを知ることは、とても重要です。我々のデバイスが同様の機能を持ったとき、全く新しい体験が可能となります」

GPSの登場によって、携帯電話は現在地を特定できるようになった。これは、広範なナビゲーションや経路探索のためには有用だが、Tangoはさらにその一歩先を行く。このシステムで、Phab 2 Proは地球上のどこにあるかだけでなく、リビングのどこにあるかまで認識することができる。

これは、単純な進歩に思えるかもしれない。しかし、実際には膨大な数のパワフルなプログラム・アプリケーションつながる扉を開くものである。最も単純なアプリ、Google Measureが最もよくそのポテンシャルを示すアプリの一つである。

Tangoは周辺を認識し、「見る」ことができる。そのため、他のスマートフォンにはできないことを成し遂げられる。上のデモ映像が示すように、Measureで本棚を測り、改造を計画し、他にも住宅関係の細々としたことができる。これは陳腐に聞こえるかもしれないが、このスマートフォンの「脳力」が進歩したことは重要である。

Tangoに対応したデバイスで、新しいものを見ることができる。Phab 2の非常に大きなユースケースは、ARである。周囲の環境を処理することができるため、いくつかの体験を実現するために現実世界の上に直接デジタルデータを描き出すことができる。

Googleは11月1日のブログ記事の中で、いくつかの体験を明らかにしている。

  1. Measureであなたの家のドアフレームからデスクまで、あらゆるものを測定する
  2. Wayfair View、Lowe’s Vision、Homestyler Interior Design、iStagingで家具や家電製品が室内でどのように見えるかを視覚化する
  3. Domino Rallyでどこでもドミノを楽しめ、あとで片付ける必要もない
  4. Crayola Color Blasterで家の壁や床をキャンバスにする
  5. Dinosaurs among usでお気に入りの恐竜と一緒に自撮りする
  6. Raiseでバーチャルペットと遊ぶ
  7. Solar Simulatorで太陽系を探検する
  8. WoorldとTowers for Tangoで新しいデジタルワールドを創り出す
  9. Hot Wheels、Wild Wild Race、Car Racingで自分用レースコースを舞台にレースする
  10. Spectraで映像に3Dフィルタをかける

Leeによれば、これらは始まりにすぎない。時間が経てば、さらにGoogle Playストアに多くのTangoアプリが並ぶだろう。

UploadVRは、先週後半のプレスイベントでTangoを体験する機会を得た。全てが上手く行っているという印象を受けた。アプリケーションはすぐに起動し、ロードも速い。プロトタイプのスマートフォン上でさえ、スムーズに動作した。ポジショナルトラッキングは素晴らしく機能しており、我々が試したいずれの動きでも気になるような遅延は見られなかった。

しかし、ときどき引っかかりはあった。下の映像が示すように、部屋を認識するTangoの脳力はまだ完璧ではない。デモの中で、床の代わりに床の前にある足を認識してしまって角度や深度の測定に失敗することがあった。

しかし、そのようなことはほとんどなかった。ほとんどの時間、Tangoは正確に周囲を把握し、テーブルの上から床まで正しくデジタルドミノを配置して倒すことができた。

Phab 2 ProはGoogleとTangoプラットフォームの始まりでしかない。Leeによれば、「様々な製造・供給企業やパートナー」から「とても多くの」Tango対応ヘッドセットがすぐ市場に出てくるという。Googleは、具体的にどの企業と連携して、どのようなデバイスの開発が進んでいるのかについてはコメントできないとした。

Phab 2 Proは499米ドル(SIMフリー)で購入することができる。

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでVRInsideをフォローしよう!

ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

 関連記事