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新たなロケーションVR「Anvio VR」がモスクワ川のほとりに登場

2017/06/15 14:25

ロシアのモスクワに、ロケーションVRが体験できるAnvio VRの施設がオープンしている。オリジナルコンテンツCity Zが遊べる他、将来は他のタイトルを同じ施設で利用できるようになるようだ。Anvio VRはまもなく2つめの施設をロンドンにオープンするという。

VRデバイスを身に着けて戦場へ

家庭用に販売されるVRヘッドセットでも、頭や手の動きをトラッキングすることは可能だ。PSVRで最近発売された(日本では今月発売される)シューティングコントローラーを使えば、両手でライフルを構えるような動作もトラッキングできるようになっている。

それらのデバイスよりもさらに没入感の高い経験を実現してくれるのが、広いスペースでプレイする複数のユーザをトラッキングできるロケーションVRだ。ロケーションVRの空間を提供する新しいスタートアップがロシア、モスクワに初めての施設をオープンした。

ロケーションVR

広い空間でのローカルマルチプレイ

Anvio VRは、プレイヤーの頭や手の動きだけでなく移動までもトラッキングされるVR体験を提供する。

同様のロケーションVRを提供する企業としては、昨年の7月にニューヨークで初めての施設をオープンさせたThe Voidがある。同社のコンテンツである『Ghostbusters: Dimension』は、5月1日に発表されたUnityのVision Summit Awardsでもテクニカル・アチーブメント・アワードを受賞した。

The Voidは現在、ニューヨークの他にもユタ州リンドンとアラブ首長国連邦(UAE)のドバイでも同じゴースト・バスターズのVRコンテンツを遊べる施設を運営している。

Anvio VRが提供する上の動画でも分かるように、ロケーションVRの最大の魅力は広い空間を動き回りながらVR体験ができることだ。家庭用VRデバイスで可能な「ルームスケールVR」よりもはるかに大きな空間がトラッキングの対象となり、複数のプレイヤーが同時にゲームに参加することもできる。

インターネット経由で遊ぶオンラインマルチプレイとはまた異なる経験だ。

ヘッドセットのケーブル問題

ロケーションVRで問題となるのが、ヘッドセットとPCを結ぶケーブルだ。

施設によっては映像処理を行うマシンと無線通信が可能なヘッドセットを採用することで対応しているが、その場合はfpsや映像の解像度が低めになってしまう。

Anvio VRではPCベースの有線ヘッドセットを使用しているので、映像のクオリティは通常のPCベースVRのレベルだろう。PCベースの一般的なヘッドセットを使う際に問題となるケーブルについては、背中に背負うことができるバックパック型のPCを使用することで解決しているようだ。

ゲームに参加するプレイヤーは、ヘッドセットを付けてPCを背負い、手にはゴツいアサルトライフルや刀のような武器(公式ガイドでの名称はKatana)を持つ。もちろんこのライフルや刀はトラッキングに対応しているので、PSVRのシューティングコントローラーのように敵を狙うことが可能となる。

Anvio VR

複数のコンテンツ

Anvio VRが初めてオープンした施設はモスクワにあり、同社によれば既に2,000人を超えるユーザがこの施設を利用したという。現在提供されているゲームは『City Z』のみだが、今後コンテンツが追加されていく予定のようだ。

公式サイトのゲーム紹介ページでCity Zは「アクション」として掲載されているので、他ジャンルのゲームも遊べるようになるのかもしれない。

Anvio VRによれば、「1つの施設で、運用を止めることなく複数のゲームコンテンツを提供できる」という。

City Z

現時点でAnvio VRが提供している唯一のゲーム、City Z。お察しの通り、タイトルのZはZombieのZである。

「これまでになくリアルにゾンビと戦う経験ができる」というこの作品では、ゾンビだらけになってしまったモスクワが舞台となっている。プレイヤーたちは汚染された都市を解放する役割を持った軍の兵士となり、モスクワシティータワーの頂上を目指す。

一般のゾンビが多数登場するだけでなく、巨大なボスも用意されているようだ。

ゲームには最大4人のプレイヤーが同時に参加できる。プレイ時間は約30分で、施設の利用時には事前の説明とプレイ後に記念写真を撮影する時間を含めて45分の枠を予約することになる。

今後の展開

モスクワ以外の都市への展開については情報がないが、公式サイトにはパートナーを募集するフォームも存在する。彼らのコンテンツに興味を持つ企業が現れれば、他の都市や国にも同様の施設が作られることになるだろう。

国外で言えば、2つめの施設がロンドンのコベントガーデンにまもなくオープンと予告されている。こちらの施設がオープンすれば、Anvio VR自体がさらに有名になるかもしれない。

 

ロケーションVRはThe Voidを始めとしていくつかの企業が提供している。特別新しい技術というわけではないが、導入コスト不要でローカルマルチプレイも可能と家庭用VRとは違う需要がある施設である。

拡大が期待されるVR関連サービスの一つだ。

 

参照元サイト名:Road To VR
URL:http://www.roadtovr.com/watch-anvio-vr-epic-looking-multiplayer-full-body-vr-experience/

参照元サイト名:Anvio VR
URL:https://anviovr.com/en/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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