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VRポルノ専門の制作会社BaDoinkの取り組み - VR Inside

VRポルノ専門の制作会社BaDoinkの取り組み

     

BaDoinkのVRポルノ

男性の視点を体験できるVRポルノ

VR技術を利用する一つのジャンルとして拡大しつつあるVRポルノ。一般的な2D映像よりも臨場感が高いというVR映像の特徴は、アダルト映像にも適している。

VRポルノ映像を専門に制作するBaDoinkは、通常のポルノ制作を辞めてVRポルノのみに注力する企業だ。同社のサービスはメジャーなVRヘッドセットやスマートフォンでの視聴に幅広く対応しているだけでなく、VRポルノの視聴だけを目的とする専用の独立型VRヘッドセットまで販売している。

日本でもDMMなどがアダルト作品を含むVR映像を配信しているが、DMMではVRではない一般的なアダルト映像作品も扱われている。一方で、BaDoinkのサービスは完全にVRのみに絞られているのが驚きだ。

アダルト映像はVRへ?

アダルトコンテンツの力

映像メディアの規格戦争において、勝敗を分ける要素の一つがアダルトコンテンツへの対応だと言われている。VHSとビデオテープやブルーレイとHD-DVDの戦いでは、いずれもポルノファンを味方に付けた規格が普及した。

パソコンやインターネットの普及にもアダルトコンテンツが関係していると言われることもある。

VRデバイスは数百ドルのヘッドセットと高性能なPCを必要とするものから、一般的なスマートフォンをはめるだけのゴーグルまで様々だ。ワンコインで手に入るものまであるが、それでもVR体験をしたことがないという消費者も多い。

その原因の一つが魅力的なコンテンツの欠如だ。ゲーマーはVRゲームに熱狂しているが、ゲームに興味のない消費者にとってVRヘッドセットはよく分からないハイテク玩具になってしまっている。

ポルノの需要が大きいことは事実であり、VRポルノコンテンツによってVRデバイスが一般の消費者に普及してもおかしくはない。

始めにポルノありき

「新技術や新しいプラットフォームで最初に求められるのは、いつだってポルノです」

BaDoinkのCEO、Todd Gilderはそう説明する。サービスの利用者は、2015年の7月以来持続的に増えているという。

Google Cardboardはゲートウェイドラッグのようなものです。

一度この技術の素晴らしさを感じれば、すぐにもっと良いヘッドセットにアップグレードしたくなるでしょう」

BaDoinkのサービスは、専用のVRヘッドセットがなくてもGoogle Cardboardとスマートフォンで利用できる。だが、快適さを考えれば専用デバイスが上だろう。

彼らはCardboardのゴーグル1万個を用意して無料で配布したが、24時間以内に全てを配り終えてしまったという。

VRポルノへの注力

BaDoinkはこれまでに100本近いVRポルノ映像を制作しており、現在は週に2本のペースでコンテンツを追加し続けている。

VRポルノを制作するポルノ制作会社はBaDoinkだけではない。Naughty AmericaやKink.comもそうだ。

だが、彼らは今のところ非VRの一般的なポルノコンテンツを主に制作している。通常のポルノコンテンツ制作を辞めてしまうほどVRに力を入れているのは、現時点ではBaDoinkだけかもしれない。

BaDoinkの努力

一口にポルノといっても、幅広いジャンルがある。ユーザによって嗜好が全く異なるためだ。BaDoinkはこの分野の先駆者として、多くのデベロッパーを抱えている。コンテンツの質はもちろん重要だが、技術力がなければVRポルノの世界で競争力を維持することはできないという。

ユーザの視聴データを解析するのも彼らの大切な仕事だ。コンテンツの内容は、ユーザからのフィードバックに基づいて作られている。

BaDonikのサイトでコンテンツの一覧を見ると、その多くが異性愛者の白人男性をターゲットとしているようだ。ほとんどの作品には男女が出演しており、ユーザは男性の視点から女性を見ることになる。

VRポルノの撮影

BaDoinkのコンテンツの多くは、2台の魚眼レンズを付けたカメラによって180度で撮影されている。多くのVR映像は360度だが、VRポルノで背後を見る必要はないからだ。

視点が高すぎたり低すぎたりすればユーザが違和感を覚えることになるため、カメラは男優の目の高さに設定される。役者たちにとって難しいのは、顔の高さにあるカメラが存在しないかのように演技をしなくてはならないところだ。

特にカメラを設置された側(多くの場合男性側)は、大きく動きを制限される。目の前にカメラがあるので、下手に動けばぶつかってしまうかもしれないからだ。カメラは固定されているので、彼もなるべく身体を動かさないようにしなければならない。

一方で、女性側は上手くカメラに映るように気を遣う必要がある。位置取りやポーズによっては姿が歪んでしまったり、フレームから外れて見切れてしまうこともあるためだ。

こうした制限のために、VRポルノの撮影は通常のポルノの2倍程度の時間がかかることもあるという。金銭的にも、6,000ドル(通常のポルノならば3,000ドル)がかかるという。VR映像の編集にコストがかかるためだ。

VRポルノの強み

時間的にも金銭的にも制作にコストのかかるVRポルノだが、それでもBaDoinkがVRポルノを作る理由もある。

一般的なポルノサイトでは圧倒的に月額会員の数が多いのに対し、VRポルノでは半数以上が年間契約を選ぶという。BaDoinkは12年に渡ってポルノサイトを運営しているが、こんな状況は見たことがないという。

 

BaDoinkのサービスには、1日(1ドル)、1ヶ月(24.95ドル)、1年(71.4ドル)の3つのプランが用意されている。1ヶ月と1年のプランは期間限定で割引が適用されており、さらにアメリカ在住の場合はCardboardゴーグルも付属するという。

長く利用するつもりなら1年プランがお得ではあるが、長期契約の方が割安になるのはVR専門ではない他のポルノサイトでも同じだろう。多くのVRポルノを提供するライバルがまだ少ないという理由もあるかもしれないが、VRポルノには通常のアダルト映像とは異なる魅力があるのかもしれない。

 

参照元サイト名:The Next Web
URL:https://thenextweb.com/evergreen/2017/09/05/a-deep-dive-into-the-business-of-virtual-reality-porn/

参照元サイト名:BaDoink
URL:https://badoinkvr.com/

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ohiwa

Writer: ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。