Leap Motionがフィンガートラッキング技術のために56億円を調達 | VR Inside

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Leap Motionがフィンガートラッキング技術のために56億円を調達

ワイヤレスのフィンガートラッキング技術を開発するLeap Motionが56億円の資金を調達している。この資金によって上海にオフィスを開設し、アジアを中心に世界へ展開していくという。

Leap Motion

Leap Motionのフィンガートラッキング技術

プレイヤーの手の動きをVR空間に反映することのできるハンドトラッキングコントローラーが登場して、VRゲームの操作は変わった。

次にVRゲームを操作する技術として期待されているのが、指の動きをトラッキングするフィンガートラッキング技術だ。

Leap Motionのフィンガートラッキング技術ならば手に何かを付ける必要もなく、指の動きをワイヤレスでトラッキングすることが可能となる。

Leap Motionは、この技術のために5,000万ドル(56億円)の資金を集めている。

フィンガートラッキングへの挑戦

ハンドトラッキングによるコントロールの次はフィンガートラッキングコントロールだと考えるVR関連企業は多く、FacebookやValveといった有名企業や複数のスタートアップ企業がハンドトラッキングコントローラーを制作している。

Manus VR

Manus VR

発表時に公開されたManus VRデベロッパーキットのイメージ

指の動きをトラッキングすることを目指すデバイスの中でも、早い時期から開発が報じられていたものの一つがManus VRだ。

Manus VRは手と指のトラッキングのためにグローブを手にはめる必要があるが、手のひねりや各指の動きを正確にトラッキングすることが可能となっている。

まだデベロッパー向けのデバイスが今月出荷という段階ではあるが、NASAの宇宙飛行士がトレーニングに使っているほどなので精度は高いのだろう。個人よりも企業を対象としたデバイスであり、価格も12.8万円と高めになっている。

Oculus Gloves

Oculusの手袋型コントローラーを使う様子

Oculusの手袋型コントローラーを使う様子

Oculusも、手袋かグローブのような形のフィンガートラッキングデバイスを開発している。Oculus Touchに続くRift用の入力デバイスとして登場するかもしれない。

このデバイスに関して判明していることはほとんど何もないが、バーチャルキーボードをタイプできるほど正確に指の位置をトラッキングできるとされている。

手袋本体はコンパクトだが、現時点ではユーザの周囲に多数のセンサーを設置する必要があるようだ。エンタープライズ用途を前提にしているのかもしれないし、家庭でも利用できるようにより少ないセンサーでトラッキングが可能になるかもしれない。

VRgluv

VRgluv

VRgluvはVRオブジェクトに触れる感覚をシミュレートする

Manus VRやFacebookが開発を進める手袋のようなデバイスに比べると大ぶりで無骨なデザインだが、VRgluvは単なる指のトラッキング以上の機能を持つデバイスだ。

内蔵されたモーターが指の動きに対する抵抗を作り出し、VRオブジェクトに触れる感覚を再現するのである。

VRgluvはクラウドファンディングで15万ドル(1,680万円)以上の資金を集め、支援者には今年の12月に製品が届けられる予定となっている。小売予定価格は579.99ドル(6.5万円)だ。

Knucklesコントローラー

Knucklesコントローラー

センサーで握っているかどうかを判断する

Valveが開発を進めるのが、新しいSteamVRコントローラー「Knuckles」だ。

このコントローラーは手で握るというよりも手にはめるタイプのデバイスとなっており、5本の指がセンサーに触れているかどうかで指を伸ばしているか曲げているかを判断することができる。

手袋型のデバイスのように完全なフィンガートラッキングはできないが、扱いやすさが強みだ。

一部のデベロッパー向けにデバイスが提供されているが、発売時期や価格といった情報は発表されていない。

ワイヤレス・フィンガートラッキング

上記のフィンガートラッキング技術はいずれも、手や指に触れるデバイスによって指の動きをトラッキングするものだ。ValveのKnucklesコントローラーは素手に近いが、他の3つのソリューションはいずれも手袋やグローブのようなデバイスを手にはめる必要がある。

Leap Motionのフィンガートラッキングは、手に何もはめる必要がないのが特徴だ。Facebookの手袋のように多数のセンサーを配置する必要もなく、モバイルVRヘッドセットに内蔵したセンサーだけでトラッキングが可能となる。

アジアへの進出

今回集めた資金を使って、Leap Motionは世界への展開を加速し、特にアジアに力を入れるという。

まずは中国の上海に新たなオフィスをオープンする。

中国は製造業が活発で、世界的には知られていない無名なものも含めてVRヘッドセットも多数製造されている。このことが同社が中国に新たなオフィスを展開する理由の一つなのかもしれない。

Leap Motionのトラッキング技術を組み込んだ中国発の安価なVRヘッドセットが世界進出することもあり得る。

 

手のトラッキングに比べて、指のトラッキングは難しい。左右の手に5本の指があり、ある指が掌や他の指の陰になってしまうことも多いからだ。

そのために他の企業は多方向にセンサーを用意したり、接触を感知するタイプのデバイスを開発したりといった方法を取っている。

Leap Motionのワイヤレス・フィンガートラッキング技術が発展すれば、VRやARを操作する方法として次世代のスタンダードになるかもしれない。

 

参照元サイト名:Upload VR
URL:https://uploadvr.com/leap-motion-raises-50-million/

     

     

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。