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Leap Motion、無重力状態のVR空間をシミュレートする「Weightless 」のアップデート版をリリース

2016/09/05 14:44

Leap Motionは無重力状態でモノを操作するシステム「Weightless」をリリースした。同システムは、無重力状態でのプレイヤーとモノのインタラクションをハンドジェスチャーで操作できるようにしている。

Leap Motionは、2016年9月2日、同社の公式ブログで「Weightless」のアップデート版のリリースを発表した。

20160905_leapmotion_top VR

ハンドジェスチャーを認識するVR開発環境を提供している同社は、このほど無重力状態のVR空間をシミュレートできるようにアップデートしたシステム「Weightless」をリリースした。

同システムは、2016年8月23日に発表された同社が開発したVR開発環境「Interaction Engine」の追加機能という位置づけをもっている。

「Interaction Engine」は、手の細かな挙動と手を使った3Dオブジェクトに対する(握る、投げるといった)操作をVR空間でリアルにシミュレートするシステムだ。

アップデートされた「Weightless」は、「Interaction Engine」をベースとして無重力状態でのハンドジェスチャーを使ったリアルなシミュレーションを可能としている。

[youtube https://www.youtube.com/watch?v=ALBsLEupolY&w=560&h=315]

Weightlessでは、無重力状態という特殊なVR環境に適した独特の操作システムを実装している。

ハンドジェスチャーによる無重力下の移動

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VR空間内での移動機能をどのように実装するかは、多くのVRコンテンツにとって悩みの種である。

無重力状態での移動制御は、重力がある場合に比べて高さ=z軸の自由度が多いので、より難易度が高いものとなる。

同システムでは、Leap Motionが得意とするハンドジェスチャーで解決している。

手を握っている状態から手のひらを広げている状態まで段階的に認識可能となっており、移動は手のひらを広げている状態の時に手のひらが向いている方向に動くようになっている。

ミニブラックホールの発生

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無重力状態では、一度手から投げられたモノは空気抵抗で止まるまで真っ直ぐに離れていく。

プレイヤーから離れていったモノを集める機能が「ミニブラックホール」だ。

プレイヤーは両方の手のひらを向かい合わせてから手のひらを互いに離すと、両手のひらのあいだに球体の「ブラックホール」が発生する。

このブラックホールは回りのモノを吸い寄せる機能を持っているので、プレイヤーはブラックホールを発生させて離れたモノを手元に寄せることができる。

無樹力状態でも直観的につかめる3Dオブジェクト

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無重力状態でのシミュレーションで意外に表現が難しいのが、モノをつかむ挙動だ。

「モノをつかむ」という行為は、通常どこかに接地したモノを「つまみ上げる」ことを意味する。

しかし無重力状態での「モノをつかむ」行為は「浮かんでいるモノをつまむ」ことになり、こうした行為をテストプレイヤーに試してもらったところ、浮かんでいるモノに対しては思わずこぶしを当ててしまう、とのこと。

浮かんでいるモノを直観的につまむようにするために採用したのが、アフォーダンスに基づいたデザインだ。

「アフォーダンス」とは何らかの行為を誘発するようなモノの在り方を説明する概念で、例えば「丸いモノ」は「つかむ」や「投げる」を誘発し、「細長いモノ」は「折る」や「刺す」を誘発する(ちなみにこうした行為の誘発が「アフォード」という専門用語で説明される)。

「浮かんでいるモノ」が「つまむ」や「にぎる」をアフォードするように、ボーリング球と野球ボールの形状とデザインが参考にされた。

「ピンチ」と「ドラッグ」による運動体のコントロール

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Weightlessには、投げたモノの移動方向や速度を制御する機能も実装されている。

具体的にはモノを手から離した場所から細い糸をつまんで伸ばすような動きをすると、糸状のモーションコントローラーが現れて、糸を伸ばした方向に応じて投げたモノの移動方向が変わり、糸を伸ばした長さに応じて移動速度が変わる(長く伸ばした方が加速がつく)。

このモーションコントローラーを使うと、投げたものをブーメランのように手元に戻すことも可能である。

以上のような機能を実装したWeightlessは、無重力状態でのプレイヤーとモノとのやり取り=インタラクションを独創的な仕方で操作できるシステムとなっている。

なお、Weightlessは下記で示すウェブページからダウンロードできる。

アップデート版Weightlessのダウンロードページ
https://developer.leapmotion.com/gallery/weightless

参照元URL:http://blog.leapmotion.com/weightless-remastered-building-interaction-engine/#more-6824

吉本幸記


千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能 性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com

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