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Oculus、VRヘッドセット用曲面ディスプレイの特許を申請

2017年も残すところ1ヵ月足らずとなり、2018年の動向がどの業界でも気になり始めているところである。VR・AR業界も例外ではない。2018年は、「VR元年」を迎えた2016年から数えて3年目となる。3年目に突中するにあたり気になるのが、VIVEとOculus Riftの「次世代機」の話題である。海外メディアVRFocusは、気になるOculus Riftの次世代機の一端を垣間見せてくれるような特許画像を報じた。

Oculusが提出した曲面ディスプレイのイメージ画像

曲面ディスプレイを実装したVRヘッドセットのメリットとは?

同メディアによると、オランダ・メディアLets Go DigitalはOculus社がWIPO(World International Property Organisation:世界知的所有権機関)に申請したVRヘッドセットに関する特許画像を公開した。

その特許画像に見られる最大の特徴は、VRヘッドセットに実装されたディスプレイが曲面だということだ(トップ画像および下の画像参照)。

Oculusが提出した曲面ディスプレイのイメージ画像

Oculusが提出した曲面ディスプレイのイメージ画像

現在のVRヘッドセットは、VIVEとOculus Riftともに実装されているディスプレイは平面の形状をしている。平面ディスプレイの画像が視野角いっぱいに見えるのは、VRヘッドセットに実装されたレンズによってディスプレイからの光線を屈折させているからである。

ディスプレイを曲面にすることによるメリットはふたつある。ひとつは、視野角を広げることができる。もうひとつは、現行のVRヘッドセットより画像の歪みを減らすことができることだ。反対にデメリットは、平面ディスプレイより高度な実装技術が求められるので、VRヘッドセットの価格が高くなることだろう。

実装されるのはSanta Cruz?それとも...

以上の曲面ディスプレイに関する特許文書には、このディスプレイを具体的にどんなVRヘッドセットに実装するかについての言及はない。しかしながら、同ディスプレイがどのVRヘッドセットに実装されるかは、ある程度推測できる。

現在、Oculusのテクノロジーを活用しているVRヘッドセットはOculus RiftとGear VRである。Gear VRに関しては、SamsungがOculusと技術的パートナーシップを締結したうえで、あくまでSamsungが主導して開発・販売している体制である。それゆえ、Gear VRにOculusの特許技術が優先的に実装されるとは考えにくい。

残る実装候補はOculus Riftのみだが、Oculus社が計画しているデバイス・ラインナップにはスタンドアロン型VRヘッドセットもある。このラインナップを構成するのは、2018年にリリースが決定しているOculus Goと開発中のコードネームSanta Cruzだ。

以上のスタンドアロン型VRヘッドセットのうち、Oculus Goへの実装は考えられない。なぜならば、すでに2018年前半のリリースが決定しているため、大きな仕様変更はありえないからだ。すると、残るのはSanta Czuzということになる(上の画像参照)。

Oculus Rift次世代機の可能性は?

曲面ディスプレイが実装される可能性があるのは、Santa CruzあるいはOculus Rift次世代機のどちらか、もしかしたら両方ということになる。そうなると、このふたつのVRヘッドセットのリリース時期がいつ頃になるのか、という疑問が生じる。

Oculus Rift次世代機に関しては、本メディアがOculus幹部の発言を報じたことがある。今年3月末に開催されたゲーム開発者のカンファレンスGDC2017において、Oculus社VR PC部門トップのBrendan Iribe氏は、「少なくとも向こう2年間」はOculus Riftの次世代機はリリースされないと発言したのだ。つまり、2019年以降ということになる。

Santa Cruzに関しては、リリース時期に関する情報はない。とはいうものも、「Oculus GoとSanta CruzこそがVRヘッドセットの第2フェーズ」という同社幹部が発言したことから推測する限りでは、Oculus Goのリリースからあまり間隔を置かずにリリースするのではないか、と思われる。

まとめると曲面ディスプレイを実装するのは早ければSanta Cruzから、ということになろう。

VRヘッドセットの進化は画質向上だけではない

VRヘッドセットの進化というと、画質の向上がいちばんに話題にされやすい。また、Pimax 8KがVRヘッドセットとしてはKickstarterで史上最高額の資金を調達したことから分かるように、ユーザも画質の向上に期待しているのだ。

しかし、VRヘッドセットの進化は画質だけではない。例えば、目が疲れないようにする工学的機構の刷新、さらにはよりクールなデザインの採用と画質以外にも進化する余地は大いにある。VRヘッドセットの進化は、まだ始まったばかりなのだ。

ソース:VRFocus

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吉本幸記


千葉県在住のフリーライター。ITエンジニアとしてスマホアプリの開発等に携わった後、 フリーライターとして独立。VRをはじめとした最新テクノロジーがもつ社会変革の可能性に注目している。 http://resume21century.blog.fc2.com

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