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ARでクルマの生産を効率化!テスラが現場用のARアプリの特許を申請!

グーグルグラスなどのARグラスや、HoloLensなどのMRヘッドセットをはじめとした、頭部装着型のARデバイスが活用できる分野に、自動車生産が挙げられます。

自動運転車メーカーとして知られるテスラは、同社の自動車生産の現場に効率化や迅速化をもたらすために、AR技術の導入を進めています。


テスラ、生産ラインにARを導入か。専用アプリの特許を申請

テスラといえば自動運転機能を搭載した「モデル3」などの自動車メーカーですが、同社は2018年5月に自動車の組み立てラインで使用するためのARアプリの特許を申請しています。

この特許は「Augmented Reality Feature Detection(拡張現実による特徴検出)」という名称で、テスラで自動車生産に関わる従業員が使用するためのARアプリについて記述しています。

AR導入によって、生産効率の向上を図る

テスラの自動車には、電動駆動や自動運転などの様々な最新テクノロジーが盛り込まれています。

そのため生産には多大な時間が必要になり、これまでにも同社の自動車の納期の遅れが度々報じられてきました。

ですが、こうした最新テクノロジーを搭載した自動車の生産プロセスにARを導入することで、生産の速度が上がり、品質を維持したままヒューマンエラーの減少も見込めるといいます。

重要な情報をAR表示して、生産現場をアシスト

特許では、実際の生産現場でARを活用する例をいくつか挙げています。

例えば、組み立てラインにおいて特に重要な情報を「指示標識」として、3Dマーカーやスティッカー、QRコードやRFIDタグなどをAR表示します。

組み立てラインの従業員は、こうした指示標識によって重要な情報を手軽に確認できるので、作業効率が向上して、かつ重要な箇所を見落とすリスクを減らすことができます。

また別の例では、自動車の車体や部品の下塗りの際に行う「電着塗装」でも、ARが活用できるとのことです。

電着塗装は極めて精細な技術を要するプロセスであり、塗装の膜厚が12.5ミクロンという、人間の肉眼では視認できないほどの正確さが必要となります。

特許に記述しているARアプリは、こうした電着塗装が困難な部品や車体の部分も把握しやすくするとのことで、生産する部品の品質向上にもつながります。

ARは生産現場の品質改善につながるか

また、ARは品質管理にも役立つと特許では述べており、例えば

・部品や車体の溶接がきちんとされているか

・穴が正しい位置にきちんと開けられているか

・部品間のつなぎ目の強度は十分か

といったことをより正確に把握できるとのことです。

これらのポイントをチェックボックス化して確認することで、全ての項目をクリアすれば、その部品ないし車体が出荷状態であることを確認できます。

ARを活用することで、人間のみで作業を行う時よりも精度が向上し、品質管理がしやすくなります。

従来は、こうした品質管理の作業には、紙やプラスチックのモールド(型)を完成した製品の上にかぶせて確認していましたが、非常に時間のかかる作業でした。

ですが現在では、三次元測定機を使用することで、これらの作業をより短時間で、正確に行えるようになっています。

特許では、

ゆえに自動車生産においては、正確さを向上させる一方で、かかるコストを減らすためのプロセスやツールが必要となる。特に自動車の車体や部品の製造においては、コンピュータービジョンや拡張現実を用いたツールを生産プロセスに活用することで、かかる時間や正確さを著しく改善することができる。

と、ARが自動車生産にもたらすメリットを強調しています。



現場ではグーグルグラスを使用?

ちなみに、テスラが現場でどんなARデバイスを使用するのか気になるところです。2016年、同社はグーグルグラスのエンタープライズ版を導入すると報じられており、おそらくこの取り組みは現在も進んでいるものと推測されます。

一般向け製品としては失敗作に終わったグーグルグラスは2017年にリニューアルし、おもに製造や医療現場などの業務用に特化したデバイスとして提供されています。

一方で、テスラはARアプリの特許を取得していることからも、独自に開発したARアプリケーションを現場に導入するものと考えられます。

VR/ARは自動車業界でも活用されており、アウディが展開する「バーチャルショールーム」や、BMVでは車のデザインにおいてVRが活用されています。コ

スト削減や効率化などのメリットをもたらす技術なので、今後自動車業界でも活躍が増えていきそうです。

まとめ

自動運転機能を搭載したEV開発で有名なテスラが、同社の生産現場に独自のARアプリを活用しようとしています。

テスラが先日申請した特許では、同社の生産ラインに従事する従業員が使用する独自のARアプリについての記述がされています。

このARアプリはテスラの自動車生産現場に特化したもので、AR表示によって重要な情報を確認したり、品質管理にも役立つとのことです。

これによって、生産効率が上がると共に品質管理も見込めます。自動運転機能付きEVは生産に多大な時間が必要になるので、ARの導入は必然と言ってもよさそうですね。

参考サイト:VRScout









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

 

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