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Oculus Riftでこれまでに最も売れたVRゲームが判明

OculusのJason Rubinは、これまでに最も売れたOculus Rift用VRゲームがCrytecの『The Climb』であることを明かした。正確な販売本数は不明だが、Oculus Touchへの素早い対応がその人気を支えた理由の一つだと思われる。

The Climb

最も売れたOculus RiftのVRゲーム

先日、Oculusは自社が運営するOculus Storeだけで100万ドル(1.1億円)以上を売り上げるVRゲームが複数存在していることを明かした。

VRプラットフォームが成長していることは各種調査でも明らかだが、その実態に関する数字が発表されることは稀だ。Oculusのコンテンツ部門を代表するJason Rubinは最近、Oculus Storeで最も売れているコンテンツを明かしている。

Oculus Storeで最も売れているタイトルは2016年に発売されたCrytecの『The Climb』だという。

VRコンテンツの売上

Oculus Home

Oculus Storeには多数のVRゲームが並ぶ

100万ドルコンテンツ

今月の初め、Rubinは海外メディアのRoad To VRに対してOculus StoreにおけるVRコンテンツの売れ行きについて語っている。

その中で、トップクラスのVRゲームには100万ドル以上を売り上げているものが「複数」存在するという話があったが、今回Rubinはその本数が4本であることを明かした。

VRコンテンツの増加

Rubinによれば、Oculus StoreのRift向けコンテンツはRiftが発売されたときに30本しかなかった。2016年の12月にOculus Touchが発売されたときでも、まだ120本だった。

だが、今では500を超えるRift用タイトルがあり、Touchを使った操作に対応したタイトルだけでも200本を超えるという。

OculusはTouchの発売後もRiftにXboxのゲームパッドを同梱して販売し、Touchは別売のコントローラーという扱いを続けてきた。しかし、現在はRiftとTouchを一つのパッケージとして販売している。

これ以前でもほとんどのRift購入者がTouchも購入しているとされていたので、Touchを所有するRiftユーザの割合は100%に近づいていくだろう。

ユーザの増加を受けて、Touch対応VRタイトルはさらに数を増やしていくはずだ。

ベストセラー

RubinはOculus Storeで100万ドル以上を売り上げた4タイトルの詳細を明かしていないが、全期間を通して最も売れた作品がCrytecの『The Climb』であることを認めている。

この場合の「最も売れた」というのは最も販売本数が多いという意味だが、The Climbは50ドルでVRゲームとしては安くない。

この単価を考慮すると、おそらく最もたくさん稼いだVRゲームでもあるだろう。もちろん、100万ドル以上を売り上げた4タイトルの一つはThe Climbのはずだ。

『The Climb』

The Climb

岩壁に挑む

Rubinは、The Climbの正確な販売本数を明かしていない。

2万本売れた?

売上がOculusの発表した基準である100万ドルと仮定すれば、単価50ドルで割ることで少なくとも2万本は販売されているはずだ。

ただし、この計算ではOculusが4本のタイトルの売上の下限として発表した100万ドルという数字を採用している。The Climbの売上が100万ドルを大きく超えているかもしれない。

また、人気タイトルはOculus Storeのセールで度々大幅な値下げを行っている。今年のサマーセールでも、The Climbを含む複数のVRコンテンツをお得に購入できるAdventure Packが用意されているのだ。

上記のような事情から、実際の販売本数が2万本から大きく乖離した数字になっていてもおかしくない。

VR開発最大の成果

Rubinがこの作品を賞賛しているのは、多くのユーザが購入した人気作であるから、という理由ばかりではない。

The ClimbはVRの特性を活かした非常に美しいゲームであり、わずか8ヶ月という短い期間で開発されている。

The Climbは、Riftを購入したユーザがVRを知らない家族や友人に体験させるデモタイトルとしても適している。

優れたVRコンテンツは多数あるが、慣れていないユーザがVR酔いを起こしやすいゲーム、ゴア表現やセクシャルな表現によって人を選ぶゲームも多い。The Climbはリアルなクライミングをテーマとしており、ゲーマー以外にも紹介しやすいコンテンツだ。

2回の販売チャンス

一般的なPCゲームであれば、特によく売れるのは発売直後とセール時である。だが、The Climbには特別な販売チャンスがあった。

一度目はThe Climbの発売時だ。発売直後はゲームの売れやすいタイミングであることに加えて、Oculus Rift本体も発売されたばかりでコンテンツが少なかった。

当時はゲームパッドで操作しなければならなかったが、Oculus Riftを購入したユーザが最初期に買うVRゲームの一つとしてThe Climbが選ばれることも多かったに違いない。

二度目はOculus Touchの発売時だ。Oculus Touchの発売前から、The ClimbがTouchを使った操作に対応するアップデートを予定していることが予告されていた。

Rift発売時にはThe Climbを購入しなかったが、Touchと合わせて購入したというユーザも多いだろう。

ゲーム自体の質が高いことに加えて、こうしたハードウェアが変化するチャンスを捉えたこともThe Climbが成功できた理由と言える。

 

The Climbで成功したCrytecだが、現在は経営状況が悪化してしまっている。残念なことにOculusと共同で進めているVRプロジェクトも無いという。

同作のクライミングメカニクスも用いた『Robinson: The Journey』がハンドトラッキングコントローラーを用いた操作に対応せず、売上が振るわなかったこともその原因の一つかもしれない。

Oculus Riftの新パッケージには、ゲームパッドが同梱されない。VRゲームでは、ハンドトラッキングコントローラーへの対応が必須とも言える重要なポイントになっていきそうだ。

 

参照元サイト名:Road To VR
URL:https://www.roadtovr.com/the-climb-best-selling-oculus-rift-game/
URL:https://www.roadtovr.com/oculus-multiple-vr-titles-made-1m-oculus-store-alone/

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。

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