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全天球デジタルカメラ「THETA」を用いた360度VR動画の連載が「産経フォト」にてスタート! 監督太一氏へ取材も掲載

2017/10/03 14:18

VR

「THETA」を用いた360度VR動画の連載が「産経フォト」にてスタート

国際映像製作スタジオNOMAを創設した太一が、RICOH全天球デジタルカメラ「THETA」を用いて撮影した360度VR動画の全12回にわたる連載が「産経フォト」にて連載を開始している。

「THETA」を用いた360度VR動画の連載がスタート

【太一「諦めるほど大人じゃない」360°VR動画】は、「産経ニュース」内の写真でニュースを伝えるコンテンツ・「産経フォト」で全12回にわたり連載する360°VR動画だ。

国際映像製作スタジオNOMAの監督・太一が、ワンショットで360°の全天球イメージを撮影できるカメラ「RICOH THETA」を用いて撮影しており、プロデューサー・コンポーザーなど、映画を製作している側、いわゆる「中の人」に焦点を当ててつくられている。

この連載は9月から開始され、10月に開催されるVRイベントとも連動するなどVRの認知拡大を狙っているとのことで、VRにおけるプロモーションの新たな試みとなっているということだ。

産経フォトURL:http://www.sankei.com/photo/

参照元:ニュースリリース

太一氏ショート取材

連載するきっかけと、ソコに対してこめている想いやコンセプトを聞かせてください。

■連載のきっかけ
100%信頼しているNOMAの、恵水流生プロデューサーからの案内があり、業界を越えて膨大なネットワークをもつ彼からの指名には、きっと意義があると感じたからです。
更に、RICOHさんからのご指名だと聞き、NOMAを創設する切っ掛けとなった「THETAの開発企業」からの要請とあらば、運命を感じたワケです。
そのうち、業務用最新VR.-Cam.シリーズの開発に参加させてもらえるかもしれないぢゃないですか 笑。
各国のスタートアップ、メジャーを出入りしていますが、THETA製品の安定感への信頼はまた、絶大です。

■コンセプト
画質や技術、予算やスケジュールという、宇宙で最も尊大なボスの配下を生きる捨て駒兵として、誰もヤらないコトを恥ずかしげもなくヤろうと決めました。
先述の通りの理由で、“体感型POV.の逆” を描いおり、VR.が映画同様に演出デキることを証明しようとしています。
作品ごとに新たな技術をひとつ、披露しつつ、誰でも実現可能な簡易システムと、限界最小限のスタッフ構成で、主役は、影なるスタッフであります。
それをとりまく世界は、映画ですので、つまり、映画というヴァーチャルな世界を生きるアーティストの守護神たちを撮り続ける、劇中劇ならぬ、“VR.中劇裏劇”です。
この文章を書いている自分は今、東京から1000キロ離れた離島におり、そこは、この連載の中でもヒントが登場している企画開発中の国際映画の撮影地でで、まだ撮影していない映画のロケ現場から完成映画の舞台裏を語るヴァーチャルな状況、大勢の仲間たちの熱い想いだけが、リアルです。

360°VR.動画に関しての想いをおきかせください。

VR.動画を観るのは苦手なんですよ・・・映画と比べて、逆に冷めちゃう自分がいるんです。

ナニを“ヴァーチャル”だとか嘯いたってHMD.を被る時点でそもそもリアルには程遠いワケで、そういう意味で“体感”を主題とするPOV.に大きな意味は、感じていないです。
ソレが眼鏡タイプの洗練されたスマートグラスになったとしてもソコに“リアル体験”を持ち込むなら、360°だろうと3D-VR.だろうと自由視点VR.だろうと、近所の散歩にすら、勝ち目はないですからね。

仲間たちがメキシコTeamと一緒に、脳に直接映像を再生させるシステムを開発中ですが、医療向けかなぁ、と想っています。

ゲームへの汎用性は大きいと想いますけど、生活習慣の多様性とコミュニティ格差の拡大を鑑みるに、ゲーム人口が爆発増殖していくとは想わない。

360°VR.動画、そこに必要なのは “思考する余裕” だと想っていおり、動画作品でアる以上、“観客のココロ” を尊重することが重要だと想います。

モニタやスクリーンで動画を観ているときに観客は、観ている環境に納得した上で、作品の中に意識を持ち込んでいて、気に入らない空間で、作品に集中しようとは想わないでしょう?

“酔い”や“画質”以前の、VR.動画が長時間視聴に堪えない原因でもあると感じていて、自分が監督する作品においては常に、一瞬でも早く “体感から視聴” に意識を変えてもらえるようにつとめています。

映画館のスクリーンが4:3のスタンダードから横長のビスタになり、劇場の幅いっぱいのシネマスコープになった、その変化は知識でしかないですけれど、視界を覆うIMAXのスケールには度肝を抜かれた世代です。

いま、上下左右から背後までをスクリーンに包まれる時代に立ち会えていることが幸せで、もちろん観客、そして映画監督としてです。

別世界に飛ぶ映像技術に興味は、無いく、きっと16年間技術が進んでも、小説が観せてくれる体感と臨場感覚には、勝てないでしょう。自分にとっての360°VR.は映像技術ではなく、最新の“映画館”です。

VR.に魅せられたきっかけは?

RICOHのTHETAをポチった翌夜です。まだ成長中に8mmフィルムを回していた頃から知ってはいましたがソレは、巨大な装置と研究者が被験者を取り囲む、恐ろしい白黒写真と文字でした。

幼少期に身体が弱かった自分は日常生活よりも、映画館で映画を観ている時間が多かった少年でしたので、中学時代に映像業界で仕事を始めたのも、周りの優秀な人体を持った生命体と同じスピードで活動できなかったことからの必然で、特別な想いはありません。
ただ、健康な肉体になった途端、TVモニターで映画を観られなくなりました。少しでも大きなスクリーンを求めて他県に行くことも増えやがては、国外に行くようになりました。

当時は気付いていなかったのですが自分は、病弱人生からのかつてない情報量に晒される日々に、“集中力”を失っていたんです。小児喘息で身体が動かせなかった幼少期はそれこそ、小さなスクリーンの名画座やTVなんなら、映画のパンフレットや雑誌の写真ですら、動いて見えていました。
「サメの迫る夜波が聞こえ、宇宙人が摘む花の香を嗅いでいました。」

「自分の意識が作品の中に飛び込み、その空間を感じていたんです。」

「誰かに身体を触られるまで、何時間でもその世界の中にいられました。」

こちらの現実世界に戻ってみればいつの間にか夜になっていたり、笑顔だったはずの人間たちが怒っていることもありました。
作品に集中してしまうと、肉体を置いている環境を忘れる少年だったようです。
残念ながら生態クオリティの落ちた現在は、VR.の力を必要としています。ココロの眼鏡のようなガジェット、ただの必然です。

何故VR.360°動画なのか

500作品のTV-CM制作に参加している中で、観客たちの“視認スピード”が劇的に早くなっている、なり続けているコトを学びました。
日本のTV-CM業界はおそらく、映像界においてもっとも緻密で洗練されています。
Hollywoodは遠く及ばず匹敵するのは、英国医療業界だけでしょうそれでもTV-CM界は、広域な観客年齢層を意識した平均をとらざるを得ない状況にあります。“広告”の宿命かもしれません。

図らずもVR.は地上波放送に難易度高く(不可能なワケではない)、オンラインとの親和性が高い。オンラインは“個告”、つまりはダイレクトマーケティングの主戦場ですから、没入感という意識の旅には最適な環境であると言える。ただしVR.を手がける世界中の仲間たちには、もっと大きな可能性に気づいて欲しいと想っています。

もう疑義は少ないと想うので説明を端折って断言しますが、VR.はAR.のイチ機能であり、それぞれはヒトツの技術で、観客は劇的に進化していて、VR.空間の広さごときに驚嘆している場合じゃないんです。
AR.時代に人類は、 “背後も同時に視認” するようになるし、そのはるか前段階としてVR.360°動画が存在し、コモディティ化する3年後までに多様性を持つための通過点、それだけのコトだと想っています。

毎日VR.動画を手がけるわずか数年間でわたしは、360°実空間を見回して意識の中で2:1に平面化することがデキるようになっています。
恐ろしいコトに、後頭部に眼が無いことに疑問をもち、“ウサギ”のコトを考えたりし始めています。360°の視野を持つウサギが視力0.1の近視な理由は、考えないようにしています。

NOMAとは何ですか?

国と企業を越えた専門家約200名が所属している国際映像製作スタジオ。
アーティスト、クリエイター、研究者、事業家そして、未成年の学生部門 “NOMAーTeens” からなる情熱は、増殖し続けています。
事情により“NOMA”に在籍できない提携メンバー、企業も多く存在しており、創設から1年半、早くも全貌を把握するのは困難な規模です。

言語も多様ですしね、文化のニュアンスを超えるのはいつも、情熱です。定期的に開催しているパーティは今月で、17回目になります。
毎回、初対面の仲間と名刺交換をしながら、衝撃的にアがる情報を得ています。VR.のみならず、ドローン部門も活躍していますね。
レーザー演出、デジタルエフェクトの他この秋の “VOGUE” では、Rear Projectionのヴァーチャルセットを構築してさらに、主演の上戸彩さんの前に “ホログラム” の効果空間を出現させ、すべてを一度に実写で撮影し、異例のアナログ作品を創りました。
前例が無ければ、創ればイイ。NOMA-Producer’sと共に企業や研究室を訪問することも多いのですが、ハイエンドな現場においては時折、滑稽な事態が発生します。
初対面の緊張から社交辞令的なご挨拶を経て、熱い情報交換。さて会議室を出ようとしたその時、先方幹部の独りが通りすがりに耳打ちしてくるんです。「太一監督、僕もNOMAです。あとは任せてください…」笑。

誰もが知る大手広告代理店、TV局、出版社、新聞社、プロダクション、メーカー、研究室のメンバーも在籍しているNOMAは、新たな “業界” なのだと想うようになりました。
本社を持たず、活動拠点に制約なくソコに、リーダーはいません。

でも、「イメージし難い。」よく言われます。そんな時の返答はいつも同じです。「1999年のデヴィッド・フィンチャー監督映画 “ファイトクラブ” を観てください。ヤってるコトが違うだけです。」


20171002 文責:映画監督 太一


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