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ワイヤレスアダプタTPCAST for Oculus Rift、来週には北米とEUで出荷開始

tpcast for oculuasのイメージ画像

ViveをPC接続から解放するワイヤレスアダプタTPCASTの登場は、VR業界にとって非常に衝撃的であった。だが現在は、TPCAST以外にもワイヤレスアダプタが発表されているので、「ハイエンド型VRヘッドセットをワイヤレスで使う」という体験はレアなものではなくなりつつある。そして、こうしたワイヤレス体験をさらに「当たり前」にすることが起こった。ついにTPCAST for Oculus Riftが北米とEUで販売されるのだ。

tpacast for oculus riftのイメージ画像

来週にはOculus Riftのワイヤレス体験ができる

tpcast for oculus riftの販売画像

TPCAST for Oculus Riftが2017年12月中にアメリカで出荷されることに関しては、本メディアですでに報じていた。そして、このほど、TPCAST公式サイトに同アダプタが商品として並ぶようになった(上の画像参照)。

公式サイトには具体的にリリース日は記載されていないが、以上の情報を報じた海外メディアRoad to VRによると、来週中にはリリースされるだろう、とのこと。

同アダプタの価格は$349(約¥40,000)で、公式サイトから購入のためにユーザ登録すると同アダプタの出荷時には連絡がある。

出荷対象国はアメリカとカナダのほか、EU圏ではイギリス、フランス、ドイツ等のEU主要国を含めた18ヵ国となっている。なお、EU圏での販売は販売代理店が行い価格はイギリスでは£350(約¥53,000)イギリス以外のEU国では€390(約¥52,000)と北米国より割高となっている。

日本と中国での販売に関しては、公式サイトには何の記載もない。しかし、大きな注目を集めているデバイスなので日本と中国でも販売されるだろう。

TPCAST for Oculus Riftの仕様

tpcast for oculus riftのパーツ画像

TPCAST for Oculus Riftを購入すると、以下のものがセットとなっている。

  • ・ワイヤレスアダプタ本体
  • ・ワイヤレスレシーバー
  • ・電源モジュールとバッテリー
  • ・ワイヤレスルーター
  • ・3本のケーブル(ビデオデータ・ケーブル、HDMIケーブル、Ethernetケーブル)
  • ・ナイロン製のバックとベルト
  • ・クイックスタートガイド
  • ・保証書

また、同アダプタの仕様は以下の通り。

ビデオフォーマット HDMI
通信解像度 2K(2160 x 1200)
フレームレート 90Hz
オーディオフォーマット 16bit 44100 Hz、16bit 48000 Hz
通信遅延時間 2ms以下
通信可能範囲 VRヘッドセットの360°周囲5m以内
消費電力 4W
バッテリー連続駆動時間 5時間

同アダプタの通信可能範囲であるVRヘッドセットの周囲5mは、ViveとOculus Riftのルームスケールの範囲より大きいので、同アダプタ使用中に通信可能範囲外に出るようなことはないだろう。

新しいワイヤレスアダプタの台頭

低周波採用ワイヤレスアダプタのイメージ画像

最近になって、TPCASTとは設計思想が異なるワイヤレスアダプタの存在が明らかになった。それはワイヤレスビデオ機器を開発・販売するAmimonが発表したワイヤレスアダプタだ。

このアダプタはまだ名称も決まっておらず、具体的なリリース時期および価格も不明であるが、TPCASTにはない特徴を備えている。その特徴とは、障害物に強い通信方式を採用しているため、室内の壁を隔てた使用が可能であることだ。

同アダプタの通信が障害物に強いのは、通信に使う電波の周波数が低いからだ。一般に電波の周波数が低いと、電波の到達距離は短くなるが電波の直進性が弱くなるため、障害物の後ろに電波が回り込めるようになる。しかし、周波数の低い電波は通信できるデータ容量が小さくなる。

こうした低周波の弱点を同社は独自の特許技術を活用することで克服し、障害物に強いうえにデータ容量の大きいワイヤレスアダプタの開発に成功したのだ。

低周波を採用したワイヤレスアダプタは、例えばVRアーケードでリアルな迷路を舞台としたVRマルチプレイを可能とするだろう。

ハイエンド型とスタンドアロン型の棲み分けはどうなる?

ViveとOculus Riftがワイヤレス化することで気になるのは、2018年あいついでリリースされるスタンドアロン型VRヘッドセットとの棲み分けである。ハイエンド型VRヘッドセットがワイヤレス化できたとしても、このカテゴリーは「価格が高いだけのスタンドアロン型VRヘッドセット」のように捉えられてしまうかも知れない。

しかし、ハイエンド型VRヘッドセットで出来てスタンドアロン型VRヘッドセットで出来ないことがある。それは、GPUの換装である。前者はGPUを換装することで、最高のグラフィック環境でプレイできるのだ。対して、後者は原則的にGPUの換装は出来ないので、グラフィック性能を向上させることができない。

ハイエンド型VRヘッドセットは、スタンドアロン型VRヘッドセットが登場しても「VRヘッドセットの最上位モデル」として君臨し続けるのではなかろうか。

ソース:Road to VR


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