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VRソーシャルプラットフォーム「Decentraland」の仮想通貨「MANA」、12月6日から突如乱高下。その原因は?

decentralandのアイコン画像

現在もっとも注目すべきテクノロジーのひとつである仮想通貨は、VRコンテンツへの導入も進んでいる。その導入方法は、VRソーシャルコンテンツ内のゲーム内通貨に仮想通貨を採用するというものだ。こうした仮想通貨を導入した嚆矢となったのが、「Decentraland」だ。同コンテンツは、2017年8月よりゲーム内仮想通貨「MANA」を販売していたのだが、その購入レートに長らく見るべき変化がなかった。しかし、2017年12月6日から突然乱高下を始めたのだ。本記事では、この乱高下の原因とVRと仮想通貨の関係を探っていく。

「それ」は何の前触れもなく起こった

2017年12月6日、Decentraland内でのバーチャルな土地とユーザの創造物を取引するのに使用する仮想通貨「MANA」の換金レートが、突然2倍に跳ね上がった。この日、同コンテンツにおいて特別なイベントが開催されていたわけではない。同コンテンツの動向とは無関係に、突然2倍の価値になったのだ。

なお、同通貨は2017年8月より購入可能だったのだが、この突然の上昇以前にはほぼ換金レートに変動がなかった(下の画像参照)。

Decentralandの仮想通貨「MANA」の喚起レートの直近90日のチャート画像

Decentralandの仮想通貨「MANA」の喚起レートの直近90日のチャート

この急上昇以降、同通貨は乱高下を繰り返し、12月6日以前の換金レートに戻るかどうか、予断を許さない状況が続いている(下の画像参照)。

Decentralandの仮想通貨「MANA」の喚起レートのt直近24時間のチャート画像

Decentralandの仮想通貨「MANA」の喚起レートの直近24時間のチャート

以上の乱高下が同コンテンツの動向と関係ないとしたら、その原因は何か。この乱高下を報じた海外メディアCryptovestは、仮想通貨を扱う投資家がVR市場が長期的に成長することに気づいたからではないか、と述べている。

しかし、同メディアの仮説では、なぜ乱高下が12月6日に起こったかを説明できない。というのも、VR市場の長期予想は、ずっと以前から成長傾向にあることが知られているからである。

12月6日に乱高下が始まった原因は、VR関連商品の年末商戦の動向が影響したことが考えられるのでなかろうか。事実、PSVRがブラックフライデーに高セールスを記録したこともあり、VR市場がにわかに投資家の目にとまった、という仮説が立てられるのだ。そして、乱高下を続けているのは、まだ年末商戦が続いているから、と説明できる。

「Decentraland」の仕組み

Decentraland」とは、コンテンツ内に通貨に仮想通貨「MANA」を採用したVRソーシャルプラットフォームである。同通貨は、ビットコインのようにリアルマネーで購入することができる。

同コンテンツが仮想通貨を採用したのは、仮想通貨の運用を支える技術であるブロックチェーンの特徴である「分散型ネットワーク」に注目したからだ。同コンテンツには、中央管理するサーバも管理組織も存在しない。

同コンテンツを始めるには、まずMANAを購入して自分のバーチャルな土地を取得する。その土地を他のユーザに転売することもできるし、所有している土地内に建物なりアート作品を制作して、その制作したモノを売ることもできる。コンテンツ内での経済活動には、すべてMANAが使われる。

同コンテンツの仮想通貨の価値は、その仕組みから考えれば、ユーザの経済活動によって決まるはずである。つまり、ユーザが価値あるモノを数多く作れば、それだけ同通貨の換金レートも上昇するはずである。

進む仮想世界での仮想通貨の採用

仮想通貨、そしてそれを実現する技術であるブロックチェーンをVR空間における経済活動に活用する事例が最近増えてきている。そうした事例を以下に挙げる。

VRプラットフォームHigh Fidelity

豊富なデジタルアイテムが売買されるHigh Fidelity

以上の事例で使われている仮想通貨およびブロックチェーン・ネットワークの価値は、原理的にはVRコンテンツ内のユーザの活動によって決まる仕組みになっている。

さらに言えば、そもそも仮想通貨とは、リアルマネーのように特定の政治権力の裏付けがなくても信頼に足る取引ができる仕組みであるブロックチェーンに支えられることによって、仮想通貨のユーザの活動によってのみ価値が決まる真の意味での「民主化された貨幣」であるはずである。

VRコミュニティが投機対象になる?

本記事で報じたDecentralandで使われるMANAの乱高下の真の原因を特定するのは、現時点では困難である。とはいうものも、この乱高下が示唆することは、VRコミュニティの活動によって価値が決まるはずの仮想通貨が、VRコミュニティとは関係のない投機的な取引によってその価値が大きく変動するという事実である。

仮想通貨の代表であるビットコインも、本来であればビットコインがリアルに使用できる範囲と用途が増えることによって、その価値が高まるはずである。しかし、実際のビットコインは、こうした原理的な仕組みからでは説明のつかない高騰を続けている。

VRと仮想通貨の融合は、VRをより自由で価値あるものにするのか、それともVRを投機の対象にしてしまうのだろうか。「VR x 仮想通貨」の今後の動向に注視しよう。

ソース:Cryptovest

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