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HTCは安価なVRヘッドセットの開発を進めている

2017/06/26 14:55

HTCのVive X代表によれば、HTCはViveとは異なる層をターゲットにした安価なVRデバイスの開発を進めている。Google Daydreamプラットフォームに対応したスタンドアロン型ヘッドセットのことを指しているのか、全く別のヘッドセットが存在するのかもしれない。

HTC Vive

HTC Viveは優れたVRヘッドセットだが、高価なデバイスだ

HTCのゼネラルマネージャー、Daniel O'BrienはDigital Trendsからのインタビューを受けてVive 2の発売時期について答えている。

彼はVive 2の発売はイノベーションが実現できるときになるとしていたが、現行のViveとは異なるマーケットを狙ったViveブランドのVRデバイスは今も開発が続けられているようだ。

そのデバイスはDaydreamプラットフォームに対応するスタンドアロン型のヘッドセットのことなのかもしれないし、また別の製品が開発されているのかもしれない。

Tech Radarは、Vive Xの代表を務めるMarc Metisへのインタビューに成功した。

新しいViveヘッドセット

スタンドアロン型のDaydreamヘッドセット

Daydreamヘッドセットとは別に開発中のデバイスがある?

先週のVive X Damo Dayでは、Vive Xアクセラレータプログラムが支援する26の企業が紹介された。

VRハードウェアを開発する企業、VRコンテンツを制作するためのツールを作る企業からVRゲームのデベロッパーまで、期待のスタートアップ企業が次々登場するイベントだった。

そのVive Xの代表がインタビューに答えている。

「Viveは進化し続ける」

新しいViveヘッドセットを開発しているか?と質問されたMetisは、複数の製品が存在することを明かしている。ただ、彼の言う「新製品」に関する詳細はほとんど明らかにされていない。

「私たちは、常に新製品を開発しています。ですから、答えはイエスですね。

私たちはイノベーションによって現行のViveを進化させ続けます。

また、新ラインの製品もいずれお見せすることになるでしょう。一部の新しい分野では、新しいパートナーとともに開発を行っています」

Metisの発言からすると、新型ヘッドセットの開発と並行して現行のViveを強化する研究も行われているようだ。

これはTPCastやDisplayLinkのような追加のアダプタによるワイヤレス化や、Vive Trackerのような新しいアクセサリの開発を指すのだろうか。

過去のアクセサリ

Vive Trackerは3月末に発売され、直後に初回生産分が完売してしまったトラッキングデバイスだ。

このデバイスを取り付けることで、おもちゃの銃やユーザの身体をトラッキングすることも可能になる。デベロッパーのアイデア次第で、様々なゲームやアプリケーションに利用できるだろう。

HTCのオンラインストアでも現在は在庫切れで、6月末に発送予定となっている。

また、今月の初めにはVive用のデラックスオーディオストラップも発売している。装着感の改善や調節可能なヘッドホンなど、HTC ViveでのVR体験を快適にしてくれるアクセサリだ。

発売直後には内部のパッドがすぐに劣化するという問題も報告されていたが、現在出荷される製品には対策済みのパッドが使用されているようだ。

既に旧版のパッドを使った製品を購入してしまった場合には無償交換を行ってくれるとのことなので、カスタマーサポートに連絡しよう。

Viveは現在存在するPCベースのVRヘッドセットの中でも各性能の高い製品だ。本体を交換しなくても、アクセサリを追加することで引き続き優れたVR体験が可能だろう。

多くの業界での採用

「Viveは最高の没入感を持つヘッドセットであり、第一の選択肢となっています。

我々は今後も革新を続けていきます。ロードマップは静的なものではなく、拡大し、多くのユースケースが現れてくるでしょう」

VRゲームやエンターテイメントだけでなく、医療やデザインの業務にもViveは使われている。これは高いトラッキング性能や没入感を買われてのことだろう。

トラッキング性能が低くてもカジュアルなゲームならば遊べるが、細かな描き込みをしたい3Dデザイナーにとっては使いにくくなってしまう。没入感が高ければ、従業員のトレーニングの有効性も高くなる。

価格の問題

Vive X Demo Dayの広告

Viveの優れた性能は企業やユーザがViveをVRデバイスとして選ぶ理由になっているが、高い性能を実現するために高くなってしまったコストがネックになっている面もあると思われる。

Tech Radarは、その点もMetisに質問した。799ドルというVive本体の価格と、ハイエンドPCが必要になることはViveの普及を妨げているのだろうか。

MetisはViveが医療や教育の分野で使われる「最も没入感の高い、最高級な製品であり」「大きな強みを持つ」ことを強調した上で、HTCはまだ革新を起こしている途中だと付け加えている。

「我々はずっと、市場の他の領域にも取り組もうとしています。

いずれ、新たな提案をするつもりです。我々は起業家精神を持っていますから、止まった存在だとは思わないでください。

最も没入感があり、深い経験を提供できるときにのみ、その領域に参入します」

現在のHTCはハイエンドVRデバイスのViveのみを販売しているが、より低価格でありながら没入感の高いデバイスの開発が進められているようだ。

 

ただ、彼はここで話題に出た「異なる価格帯のデバイス」がVive 2に当たるものなのかどうかを明かしていない。

HTCはGoogle Daydreamプラットフォームに対応したスタンドアロン型のヘッドセットも開発しているため、このデバイスのことを指しているとも考えられる。

HTCはViveの価格を引き下げない代わりに、低価格なVRデバイスも発売することで異なる層のユーザをも自社のエコシステムに取り込もうとしているようだ。

正体の分からないこのデバイスは、Viveとは競合しない製品として手軽にVR体験ができる存在になるだろう。VRが気になっているが専用デバイスが高すぎると感じるユーザにとっては、最適な入門機になるかもしれない。

Matisの話からすると近々追加情報が出てきそうなので、VRデバイスの購入を考えているならばHTCのアナウンスにも引き続き注目だ。

 

参照元サイト名:Tech Radar
URL:http://www.techradar.com/news/htc-is-developing-new-vr-products-at-different-price-points-and-a-new-vive-headset?utm_content=bufferd2afb&utm_medium=social&utm_source=facebook&utm_campaign=buffer-trfb

     

     

ohiwa


ライター兼システムエンジニア。VR・ARには、「SFっぽい!」というシンプルな理由で興味を持つ。仕事以外ではボードゲームやTRPGで遊び、本を読んで花を育てるアナログ人間。万年筆と着物・和菓子が好き。