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ARで救命活動を効率化!災害現場で活用進むドローン!

ドローンは操作が手軽で、かつ運用も簡単であるため、災害現場では特に役に立つガジェットです。

現在では、ドローンとARを組み合わせてより効率的な災害救助を行うための手段が開発されており、世界中で実用化が進んでいます。


ドローンとARで災害救助を効率化、世界中で進む実用化

ドローンとARを活用した災害救助の取り組みは複数あり、先日はエプソンのスマートグラス「MOVERIO」を使用したケースをご紹介しています。

これとよく似た技術を開発しているのが、米国サンディエゴ州にあるEdgyBeesという企業です。同社はドローンとAR、AI(人工知能)を活用することで、より効果的に現場の状況把握ができるツールを開発しています。

リアルタイムで重要情報を把握

EdgyBeesは元々ゲーム用のAR技術を開発する企業でしたが、現在はおもに防災・防衛分野向けにAR技術を活用したソリューションを開発しています。

同社はARの他にドローンにも力を入れており、災害救助用のソリューションでは真っ先に現場に駆け付けた救急隊員がドローンを飛ばし、上空から現場の状況を詳細に把握することができます。

災害現場にドローンを使うメリットとは

たとえば火災の鎮火などは短時間で効率的に行うことが重要ですが、その際に必要なのは現場の様子を正確に把握することで、それによって優先的に消火する箇所を見極めることができます。

ですが、従来のような地上からの観測では視認できる領域が限られます。またヘリコプターを飛ばして上空から観測する場合でも、上昇気流によってヘリが近づけなかったり、燃料代などのコストも発生します。

ここにドローンを投入すれば、操作が手軽である上に導入コストも安く済みます。また有人のヘリコプターよりも安全かつ操縦の自由度も高いので、リスクとコスト両方を抑えることができます。

ドローンは災害救助の必須ツールに

ARを活用したドローンを災害現場で投入することがどのように役に立つのかについて、EdgyBeesのCEOであるAdam Kaplan氏は、

町の名前や特定の場所、また重要箇所などのデータを、リアルタイムで映像の上に重ね合わせて表示できることは、危機的状況で活動する救急隊員にとってのソリューションになります。ドローンによる特有の視点に(ARの)オーバーレイを追加することで、隊員達の状況把握力が改善します。また初動の計画や、救出作戦を策定するための重要な要素のやり取りも、よりオープンなものにできます。

と、述べています。

このような技術は地震や津波などの様々な状況で使用可能で、特に人間が立ち入ることが困難な状況では役に立つでしょう。

重要な情報をドローンによってリアルタイムで素早く取得できるので、従来の人命救助にかかっていた時間を分単位、もしくは日単位で短縮することにもつながります。

同時に、救急隊員らが冒すべきリスクも減らすことができるので、ドローンは災害救助時に必須のツールとして、現在日本でも幅広く取り入れられています。



AIを活用した状況予測

また、EdgyBeesは更に進んだ技術の開発も行っており、将来的はAI(人工知能)によってより高度な状況分析が可能になるとのことです。

同社は先日、グローバルテクノロジー企業のHCL Technologiesと提携して、2019年1月にスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム 2019にて技術デモンストレーションを行っています。

このデモではAI(人工知能)を活用したドローン用映像ソフトを披露しており、洪水で被害に遭った場所での使用を想定した捜索・救助活動の様子を発表しています。

HCL Technologiesのバイスプレジデント兼最高技術責任者のKaylan Kumar氏は、

エンタープライズ分野で実績のあるAIOPS(Artificial Intelligence for IT Operations:IT業務のための人工知能)をドローン技術に活用することは、スタック全体の自動化を促進するにあたって非常に強力な手段になります。ドローンで言うと、AIOPSによる予測分析によってドローンの機能が大幅に向上し、その他の様々データも利用できます。

と、述べています。

AI(人工知能)による高精度の分析によって、人間では気づくことが出来なかった微妙な兆候や特徴を発見したり、それによって状況展開をより正確に予測することが可能になります。

世界中で進む実用化

ちなみに、EdgyBeesは2017年の創業以来6,400万ドル(約7億円)を調達しており、イスラエルやインドなどの各国による投資を受けています。

同社の救命用ドローンは既に70以上もの機関で採用されているとのことで、米国やオーストラリア、ヨーロッパ、イスラエルなどの世界各国で使用されています。

手軽に運用できるドローンと、重要情報をリアルタイムで把握できるARとは相性がよく、このような技術は今後さらに普及が進みそうです。

まとめ

災害現場の調査手段として、ドローンが広く活用されています。

現在では、AR機能を搭載したドローンによって、現場の状況をよりスムーズに把握しやすい手段が開発されています。

ARを用いることで重要な情報が共有しやすく、またドローンなら人員が立ち入れない危険個所の調査も安全に行えるため、災害現場の調査に有効なツールとして世界各国で採用されています。

参考サイト:VRScout
 









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

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