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Oculus Riftの新モデル「Rift S」発表!解像度・装着感・トラッキングなど様々な改良が!

2019年初頭からHTC Vive Pro EyeVive Cosmosなどの新型VRヘッドセットが相次いで発表されていますが、Oculusもこの流れに沿う形で新たなデバイスを発表しました。

従来のOculus Riftの代替機となる「Oculus Rift S」では様々な改良が施され、外部のトラッキングセンサーが不要になり、また解像度やデバイスの装着感も向上しています。

価格は399ドル(約4万4,000円)で、発売は2019年春を予定しています。


Oculus Riftの新モデル「Oculus Rift S」発表!

2019年3月19日より、米国サンフランシスコにて開催されている、ゲーム開発者会議GDC 2019にてOculusは新型のOculus Rift Sを発表しました。

Rift Sは旧型のOculus Riftを引き継ぐデバイスであるため、これまでにリリースされたRift用のアプリやゲームはそのままプレイ可能で、またSteamVRとも互換しています。

必要なPCスペックはOculus Riftと同じですが、詳細なスペックはRift Sの公式サイトで確認できます。

解像度が向上!鮮明な映像を表示!

Rift Sの改良点として先ず挙げられるのが解像度でしょう。

従来のOculus Riftの解像度は片目1,080 x 1,200でしたが、Rift Sでは1,280 x 1,440に向上。これによってRiftに比べて1.4倍のピクセル数が表示できます。

また、ディスプレイパネルをOLEDからLCDに変えることで、VR体験中にディスプレイに網目模様が見える「スクリーンドア効果」の軽減や、映像のムラなどを抑えることが出来ます。

視野角は、正確な数値は公表されていませんが、Oculusによると「若干広くなった」とのこと。また従来は手動で設定していたIPD(瞳孔間距離)の調節をソフトウェアで行うようになります。

またデバイス下部にあるボタンによって、ディスプレイを前後に動かすことが可能で、これによってユーザーの顔の形によりフィットしたデバイス装着が可能になります。

映像の遅延は「気にならないレベル」

ちなみに、Rift Sのリフレッシュレートは80Hzと若干下がっています(Oculus Riftは90Hz)が、実機デモを体験したUploadVRの記者によると、映像に遅延は殆ど感じなかったとのことです。

また、新たに採用したレンズ技術によって、ゴッドレイ(明暗差の激しい映像表示の際に光のラインが発生すること)の発生を防ぐなど、映像表示のクオリティアップを図っています。

外部のトラッキングセンサーが不要に

Oculus Riftでは外部のセンサーを2つ配置してトラッキングを行う必要がありましたが、Rift Sでは内蔵のカメラによってトラッキングを行うインサイド・アウト方式を採用しているので、外部センサーが不要になります。

このため、セットアップの手間が省け、またセンサーの位置を動かすたびにトラッキングの設定をやり直す必要がなく、より広範囲のプレイエリアを確保することが出来ます。

oculusrifts動画

Oculusが開発した独自のトラッキング技術は「Oculus Insight」という名称で、トラッキングはデバイスに内蔵した5つのカメラを用いて行います。

カメラはそれぞれ、デバイス前部に2つ、横に2つずつ、上部に1つ配置されています。合計5つのカメラによるトラッキング精度は極めて正確とのことで、UploadVRの記者によると、身体の後ろ側に手をやってもVR体験に支障はなかったとのことです。

内蔵カメラで現実世界の様子を認識

また、Rift Sでは内蔵のカメラを通してヘッドセット内から現実世界を視認することが可能で、こうした技術は「パススルー方式」と呼びますが、Rift SにはOculusが開発した「Passthrough+」という技術が採用されています。

これにより、従来はデバイスを着け外しして手間を要していたプレイエリアの設定を簡単に行うことが可能になり、Rift Sではデバイスを装着したままエリアの設定を行うことが出来ます。



デザインを刷新!装着感が向上!

また、Rift Sではデザインも刷新されており、頭部のストラップがPSVRの形状によく似たものに代わり、装着感が向上しています。

デバイスの固定は、Windows MRデバイスのように背後にあるツマミを回して固定する形になっており、後部に重量がかかることで全体のバランスを保っています。

Rift Sの開発にはLenovoも参加しており、おもにデバイスのデザインや生産に関わっているとのことです。

外部のヘッドフォンを接続可能

Oculus Riftに内蔵されていたヘッドフォンはRift Sでは廃止されており、3,5ミリジャックによって外付けのヘッドフォンが使用できます。

またヘッドフォンを接続していないときは、Oculus Goのように内蔵のスピーカーから音が出るという仕組みです。

Riftのヘッドフォンは音質がさほど良くなかったので、高音質なヘッドフォンを使えばよりVR体験の没入感が上がりそうです。

コントローラーはOculus Questと互換

Rift Sでは新型のコントローラーが導入されており、従来のOculus Touchとの相違点として、下部にあったリングが上部に変更されています。

これはヘッドセット内蔵のカメラによってコントローラーの位置を把握しやすくする為とのことですが、一体型VRヘッドセットのOculus Quest用のものと同じで、デバイス同士の互換性もあるとのことです。

このように、様々な改善が行われたRift Sですが、Oculusによると2019年の春に発売予定で、価格はOculus Questと同じ399ドル(約4万4,000円)とのことです。

同じ時期にOculus Questも発売開始の予定なので、しばらくはOculusの動向にも要注目です。

まとめ

Oculus Riftのアップデート版「Oculus Rift S」が発表されました。

従来のRiftに比べて解像度が向上した他、デバイスの装着性や外部のトラッキングセンサーが不要になるなど、様々な点で改良されています。

現行のOculus Riftに比べて、性能的に各段に優れたものではなくても、これからVRを初めてみる方には、扱いやすく、また価格も手頃であるためオススメできそうですね。

Rift Sは2019年春の発売を予定していますが、同時期にOculus Questも発売されるため、2019年はVRハードウェアが飛躍する年になりそうです。

参考サイト:Road to VR / UploadVR









Daisuke


フリーランスの翻訳ライター。XR、VTuber、人工知能を専門に各種メディアに寄稿しています。 Twitter: https://twitter.com/dsiwmr

 

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